...満身の力を足に集注して大谷川の沿岸を遡(さかのぼ)る...
押川春浪補 「本州横断 痛快徒歩旅行」
...満身の力を奮って...
海野十三 「流線間諜」
...彼女は満身の愛を生徒たちに捧げた...
妹尾韶夫 「凍るアラベスク」
...二吋(インチ)で体へ触れそうになっている轍をば両手にこめた満身の力で僅かに支えているけれど...
モーリス・ルヴェル Maurice Level 田中早苗訳 「乞食」
...満身の力をこめて...
中谷宇吉郎 「異魚」
...そしてしばらく満身の力でおさえつけていた...
牧逸馬 「浴槽の花嫁」
...立ち直るや満身の力を込めた右腕で唸りをはらんだ半円を切ると奴の横面に稲妻のやうなパンチを喰はせた...
牧野信一 「心象風景(続篇)」
...降しては上げる満身の力と共に思はずほとばしる彼等の懸声には恰もナンシー・リーのコーラスのやうな底力が籠り...
牧野信一 「雪景色」
...堂々と満身の愛を告白する...
夢野久作 「東京人の堕落時代」
...とたんに満身の毛穴から汗がながれた...
吉川英治 「三国志」
...身には満身のいたでを負ったが...
吉川英治 「私本太平記」
...満身の意気と君恩のかたじけなさに熱していたのである...
吉川英治 「新書太閤記」
...いつの間に彼の毛穴から忍び入って満身の邪気となったものか...
吉川英治 「新書太閤記」
...満身の毛穴はそそけ立ち...
吉川英治 「新書太閤記」
...青州御奉行の慕蓉(ぼよう)閣下のお白洲(しらす)でいえ」「あいや」花栄は満身の怒りをこめ...
吉川英治 「新・水滸伝」
...貴方様はっ」満身の力で...
吉川英治 「親鸞」
...満身の智恵をしぼって...
吉川英治 「梅里先生行状記」
...この瞬間、彼が魔のごとき洞察力、彼が満身の勢力、彼が徹底せる熟慮と深瀾(しんらん)のごとき遠謀とが渾然として湧出して来る...
モウリス・ルブラン 新青年編輯局訳 「水晶の栓」
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