...黒皺皮(くろじわがは)の満身の膚(はだへ)をこがす炎暑をや...
上田敏 上田敏訳 「海潮音」
...満身の力を両の腕にこめて...
海野十三 「太平洋魔城」
...満身の勇気をふるい起してこう答えました...
江戸川乱歩 「算盤が恋を語る話」
...漂うような満身の汗を...
寺田寅彦 「枯菊の影」
...天鵞毛(びろうど)を欺(あざむ)くほどの滑(なめ)らかな満身の毛は春の光りを反射して風なきにむらむらと微動するごとくに思われる...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...この三輪車は我国に初めて自転車が輸入された当座僕の祖父が満身の得意を持して乗り廻したものゝ由である...
牧野信一 「写真に添えて」
...降しては上げる満身の力と共に思はずほとばしる彼等の懸声には恰もナンシー・リーのコーラスのやうな底力が籠り...
牧野信一 「雪景色」
...堂々と満身の愛を告白する...
夢野久作 「東京人の堕落時代」
...二日日には満身の赤錆...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集拾遺」
...満身の汗となって...
吉川英治 「三国志」
...満身の声をふりしぼって...
吉川英治 「日本名婦伝」
...満身の智恵をしぼって...
吉川英治 「梅里先生行状記」
...それにつけて満身の雪も滴々(てきてき)としずくして落ちた...
吉川英治 「源頼朝」
...二「うぬっ、どうするか、見ていろっ――」武蔵は、満身の力で、自分の身を縛(いまし)めている老杉(ろうさん)の梢をゆさゆさうごかしていう...
吉川英治 「宮本武蔵」
...満身の力で拒(こば)んでしまったことを...
吉川英治 「宮本武蔵」
...満身の気魄(きはく)を...
吉川英治 「宮本武蔵」
...孤剣を抱いて臨んだ時のような――ああした満身の毛穴もよだつような悲壮も抱かなければ感傷もない...
吉川英治 「宮本武蔵」
...満身の気となって...
吉川英治 「山浦清麿」
便利!手書き漢字入力検索