...勿論(もちろん)游泳を学ばないものは満足に泳げる理窟はない...
芥川龍之介 「侏儒の言葉」
...葉子さんも御満足に違いなかろう...
有島武郎 「或る女」
...そのすがすがしい満足に障(さわ)りとなるものは一つもなかった...
有島武郎 「星座」
...いつどんな事が起きても生徒は満足に避難出来るものと信じてゐるのだ...
薄田泣菫 「茶話」
...一つの句さえ満足に云えないようになって行くのであった...
相馬泰三 「田舎医師の子」
...私は殆(ほとん)ど他人には満足に口もきけないほどの弱い性格で...
太宰治 「わが半生を語る」
...「それで御返事としては少しこちらとして不満足に感じるところもありますので...
橘外男 「ナリン殿下への回想」
...恐らく自分が満足に食べたのは三匹か四匹に過ぎまい...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のをんな」
...いかなる満足にも見替えようとしないのを...
ドストエーフスキイ 米川正夫訳 「地下生活者の手記」
...クリストフが不満足に思ってると考えたのだった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...この御処置をあそばしてもまだ帝は不満足に思召(おぼしめ)され...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...しかしさて別荘に着いて見ると僕等はそんな不安をすつかり忘れ果てた程満足に感じた...
村山槐多 「殺人行者」
...個人主義が不満足になる時...
柳宗悦 「工藝の道」
...我々島に住む者の満足には変りはない...
柳田国男 「海上の道」
...――そんな腰っつきじゃあ××も満足にできやしめえ...
山本周五郎 「赤ひげ診療譚」
...骨は接(つ)いだが撥は満足に動かねえ...
山本周五郎 「五瓣の椿」
...先君の御霊(みたま)もかならず泉下(せんか)において御満足に思し召しておらるるであろうことを信じて疑いませぬ...
吉川英治 「新書太閤記」
...御満足に在すらめとはふと思うたが...
吉川英治 「日本名婦伝」
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