...掛軸の詩が満足に読み下せたのかどうか...
谷崎潤一郎 「細雪」
...菓子を満足に食えぬのが中でも一番辛かった...
田山花袋 「田舎教師」
...舌も満足に動かせない...
チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「グーセフ」
...おしまいには米の飯さえ満足に咀嚼(そしゃく)することが困難になったので...
寺田寅彦 「自由画稿」
...長いあいだ満足に足腰を伸ばしたこともない...
徳田秋声 「黴」
...払いも満足に出来ないくせに...
豊島与志雄 「変な男」
...彼には思いがけない満足になった...
夏目漱石 「明暗」
...国語さえ満足に勉強をしたことがなかった...
久生十蘭 「あなたも私も」
...小学校も満足には終えていなかったが...
火野葦平 「花と龍」
...また自然の粗生生産物を人間の欲望満足に最も適する形に変形することに従事している者もあるであろう...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...その間にはなかなか歌一つでさえ満足にはやらせるひまがなかったのだということを考えさせられました...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...個人主義が不満足になる時...
柳宗悦 「工藝の道」
...ここに作る物への情愛においてまた仕事への満足において大きな差異が現れてくる...
柳宗悦 「工藝の道」
...満足におまんまも食えねえ...
山本周五郎 「赤ひげ診療譚」
...まだ満足に坐ることもできなかった...
山本周五郎 「桑の木物語」
...満足にはたらくことはできないだろう...
山本周五郎 「竹柏記」
...その月いっぱいおせんは満足に眠れない日を過した...
山本周五郎 「柳橋物語」
...満足に食える家はないけれど...
吉川英治 「かんかん虫は唄う」
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