...軈(やが)て満々(なみなみ)と水を汲んで担ぎ上げた...
石川啄木 「天鵞絨」
...若い頃のは蜀山人以上に衒気(げんき)満々としていたが...
内田魯庵 「美妙斎美妙」
...蒼々満々と水を湛へてゐる...
太宰治 「津軽」
...彼女はいきり立った不平満々たる調子で...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...緑色の満々たる河水は...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...不平満々たる内密な寸簡をしたためた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...神尾主膳は不興満々でそれを見つめていましたが...
中里介山 「大菩薩峠」
...という面つきをして得意満々の体に見えたが...
中里介山 「大菩薩峠」
...棹(さお)には自信満々である...
野村胡堂 「胡堂百話」
...この年少時代に書いた満々たる希望に対して転(うた)た忸怩(じくじ)たらざるを得ない...
牧野富太郎 「牧野富太郎自叙伝」
...残るはただ満々たる水と...
吉川英治 「三国志」
...しかも南人特有な精悍(せいかん)の気満々たる孫権...
吉川英治 「三国志」
...満々とそよぎ立ち彼の袖がひるがえるたびに...
吉川英治 「三国志」
...やがては満々と四方の陸を沈めて...
吉川英治 「三国志」
...危なく見えた船は満々と帆をあげて...
吉川英治 「新書太閤記」
...いくらでも満々と帆をはって...
吉川英治 「新書太閤記」
...さすが色事にかけては自負(じふ)満々だった西門慶も...
吉川英治 「新・水滸伝」
...隅田宿(すみだじゅく)の方から流れてくるこの大河は満々として広かった...
吉川英治 「宮本武蔵」
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