...手桶とバケツトをずンぶり流れに浸して満々と水を汲み上げると...
徳冨盧花 「水汲み」
...崖の下には満々と海水が湛えていた...
豊島与志雄 「道標」
...二人は自信満々の作品を引き出したのです...
野村胡堂 「天保の飛行術」
...満々と赤い湯が溢れてゐる...
林芙美子 「浮雲」
...斯んなに澄み透つた水が満々としてゐるのを見ると妙に空々しく不自然であつた...
牧野信一 「村のストア派」
...裏はすぐに隅田川の満々とした水で...
吉川英治 「江戸三国志」
...合戦は明日をも知れずとしている殺気満々な所でもある...
吉川英治 「黒田如水」
...覇気(はき)満々たるものがあった...
吉川英治 「剣の四君子」
...意気地なく恐がる人間のせいだろ」不平満々なのである...
吉川英治 「三国志」
...――じっと家兄に睨みつけられると、不平満々ながら、やがて沓音(くつおと)を鳴らして立去ってしまった...
吉川英治 「三国志」
...野心満々な時人(じじん)からは...
吉川英治 「私本太平記」
...濁流満々ながら対岸にいたるまで堅固な舟橋がえんえんとなお無事に架(か)かっていたので...
吉川英治 「私本太平記」
...勝頼は自負満々として...
吉川英治 「新書太閤記」
...いくらでも満々と帆をはって...
吉川英治 「新書太閤記」
...満々たる不平が、すこし茶いろな眸(ひとみ)の底から燃えている...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...闘志満々たる意気を示していたのは...
吉川英治 「平の将門」
...満々とながれる川波と...
吉川英治 「松のや露八」
...その断髪のあたまが、ぷかぷかと跳ねると、やがて、さっとしぶきを上げて、満々とした海に、若鮎のように、飛込んで行った...
蘭郁二郎 「鱗粉」
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