...そして空気と湿り気の作用を受けて作られた銅の酸化物をよく掃除していない銅の容器の中で調理された食べ物を摂取することによって生命のかかわる例にあまりにも数多く出会っている...
フレデリック・アークム Fredrick Accum 水上茂樹訳 「食品の混ぜ物処理および調理の毒物(1820)」
...湿り切った大きな部屋は...
モオパッサン 秋田滋訳 「初雪」
...軒下の土の湿りを歩くのであるが...
石川啄木 「天鵞絨」
...ひどく湿りをおびた巨大な岩片(いわ)が...
大阪圭吉 「灯台鬼」
...霜の湿りを受けた黒い地面...
豊島与志雄 「二つの途」
...風湿りがちにて寒し...
断膓亭日記巻之四大正九年歳次庚申 「断腸亭日乗」
...薄湿りの大地の上に...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...生湿りの苔臭い土が一面に付いているではありませんか...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...空きっ腹へ一合お湿りをくれると...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...粗末な学校の廊下も窓もびっしりと湿り...
原民喜 「秋日記」
...封印の表にはまだ微かに湿り気がある...
久生十蘭 「魔都」
...張釣りに行って帰るごとに体湿りて寒(ひ)え居る...
南方熊楠 「十二支考」
...夜湿りのした地面の上から探してあるいた...
室生犀星 「蛾」
...葉をふるいおとした明るい雑林に交って咲いたさざんかの冷やかに零(こぼ)れた土の湿り気は...
室生犀星 「性に眼覚める頃」
...そこの湿りある地面を指さした...
室生犀星 「後の日の童子」
...落葉ふみしき山の上に漏るるともし火を見過して水のひびきに縫(ぬ)ひ込まれゆくわが自働車の肌も夜つゆに湿りたり...
室生犀星 「忘春詩集」
...うすい唇は――血の気こそなかったけれど――いつも湿りけをおびている...
山本周五郎 「お繁」
...湿りを含んだ夜風が...
若山牧水 「みなかみ紀行」
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