...そこから湿っぽい南風(みなみかぜ)が...
芥川龍之介 「路上」
...それは色々な湿気を吸いやすい化合物の分子の多数集まった集団のようなものであろうと考えられている...
寺田寅彦 「塵埃と光」
...熱湯で湿した顔ふきを持って来た...
寺田寅彦 「旅日記から(明治四十二年)」
...藪の・ずうっと奥の・薄暗く湿った辺なので...
中島敦 「光と風と夢」
...それは湿雪あるいは俗にべと雪という言葉に対照させてみるのが一番早道である...
中谷宇吉郎 「粉雪」
...彼は徳川時代の湿(しめ)っぽい空気がいまだに漂(ただ)よっている黒い蔵造(くらづくり)の立ち並ぶ裏通に...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...こんなに綺麗じゃないか」源吉は生湿(なまじめ)りの手拭をお吉の眼の前にヒラヒラさせました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...どろんとした湿気が溢(あふ)れて...
原民喜 「壊滅の序曲」
...室内は湿気と情緒に満たされていた...
原民喜 「夢と人生」
...何箇所かで湿気のため剥がれかけて反り返っていたので...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...黴臭い湿った空気がどんよりと淀んでいて...
久生十蘭 「魔都」
...黴と湿気と挨の臭がごつちやになつた...
平出修 「逆徒」
...その竜火湿を得ればすなわち焔(も)ゆ...
南方熊楠 「十二支考」
...日本では例えばキャムプだって湿気が多いからそう大してよくはないそうですが...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...すぐ窓さきに隣の厠にひきつづいた湿っぽい腐った板囲い...
室生犀星 「幻影の都市」
...湿気を吸い込んでたるんでいる...
山之口貘 「ダルマ船日記」
...沢の湿地を歩みだしたが...
吉川英治 「親鸞」
...やはり厚ぼったい闇が陰湿(いんしつ)にこめてあるのみだ...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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