...今朝の湯壺もよかつた...
種田山頭火 「行乞記」
...誰もゐない薄暗い湯壺にずんぶりひたつて水音に心を澄ます...
種田山頭火 「旅日記」
...彼は長い間湯壺の中につかっていたが...
豊島与志雄 「或る素描」
...長々と身体を湯壺の中に伸し...
豊島与志雄 「湯元の秋」
...昔は、こうして、夜な夜な、外を歩いて、血を吸わないと生きていられない気持でしたが、白骨の湯壺が、しばらくの間、この毒竜を封じ込んでいたものでしょう...
中里介山 「大菩薩峠」
...湯壺の底までが時々鳴動してくるものですから...
中里介山 「大菩薩峠」
...この湯壺も、これまで大概の年には、大水のため洗い去られて、いくたびか河原になり、この二、三年というもの、ことに洪水が続いたので、あらぬ処に家屋大の岩や流木の類を押流して来て、常に面目を変えているのだそうな...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...怪しげな湯壺が二つばかり...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...粗い岩塊が現われてくる……もとの湯壺に復するには...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...落葉は湯壺にも散り込む...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...天然の湯壺をいくつか見ながら...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...余は湯壺(ゆつぼ)の傍(わき)に立ちながら...
夏目漱石 「思い出す事など」
...五分ばかり偶然と湯壺(ゆつぼ)のなかで顔を浮かしていた...
夏目漱石 「草枕」
...湯壺(ゆつぼ)は地(じ)の下にあるのだから...
夏目漱石 「草枕」
...湯壺(ゆつぼ)へ下(くだ)る...
夏目漱石 「草枕」
...おれは人の居ないのを見済(みすま)しては十五畳の湯壺を泳ぎ巡(まわ)って喜んでいた...
夏目漱石 「坊っちゃん」
...それから肩や腰を滝でお打たせになる事も下ならできます」湯壺から首だけ出したままで津田は答えた...
夏目漱石 「明暗」
...湯壺(ゆつぼ)のなかで粋(いき)な声で源太節(げんたぶし)を唄っているのがひとり...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
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