...水煙渺(みずけむりびょう)として...
泉鏡花 「歌行燈」
...吾人の見る事の出来ぬ渺漠(びょうばく)たるもの...
鵜殿正雄 「穂高岳槍ヶ岳縦走記」
...曲浦長汀、烟霞縹渺として、いつ見ても厭かぬは霞ヶ浦の風光なるかな...
大町桂月 「鹿島詣」
...夜色の中に縹渺たるさま...
大町桂月 「杉田の一夜」
...烟波渺茫として際涯を見ず...
高木敏雄 「比較神話学」
...女の体に塗った香料は男の魂を縹渺(ひょうびょう)の界へ伴(つ)れて往った...
田中貢太郎 「蟇の血」
...遙かに碧い渺茫とした海の繪のやうに展開されてあるのを見た...
田山花袋 「歸國」
...幻想の漂渺感を持っている...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...渺茫(びょうぼう)たる草原(くさはら)のいずくを物色したって...
夏目漱石 「満韓ところどころ」
...真に縹渺(ひょうびょう)たる詩情を描き出している...
萩原朔太郎 「郷愁の詩人 与謝蕪村」
...何かの縹渺(ひょうびょう)たるあこがれを感じさせる...
萩原朔太郎 「郷愁の詩人 与謝蕪村」
......
逸見猶吉 「逸見猶吉詩集」
...まことに神韻縹渺としてゐる...
正岡容 「初代桂春団治研究」
...「李広」と云う外国人の巻物「山水図」は大作で真に神韻縹渺(ひょうびょう)と云う気が全幅に溢れていた...
山本周五郎 「青べか日記」
...渺(びょう)として...
吉川英治 「新・水滸伝」
...渺茫(びょうぼう)たる大江(たいこう)の水を前に...
吉川英治 「平の将門」
...夜はただ渺(びょう)として...
吉川英治 「宮本武蔵」
...渺々満々たる大海原の真只中で...
蘭郁二郎 「地図にない島」
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