...南洋浩渺(こうびょう)の間なる一頃の噴火島...
宇野浩二 「それからそれ」
...アメリカの大陸等に較(くら)べたら寔(まこと)に渺(びょう)たる島であります...
高浜虚子 「俳句への道」
...そう云うものとは凡(およ)そ最も縁の遠い漂渺(ひょうびょう)とした陶酔でした...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...平滑な水の面は油を流したやうにのんびりとして沖の方はたゞ縹渺と白く煙つてゐる...
近松秋江 「湖光島影」
...(明治四十一年九月三十日『東京朝日新聞』)七霧の海野原に下りた霧の渺々(びようびよう)として海のごとく見ゆるをいう...
寺田寅彦 「歳時記新註」
...漂渺(ひょうびょう)たる...
徳田秋声 「縮図」
...渺茫(びょうぼう)たる大河の上に泛(うか)んでいる...
永井荷風 「放水路」
...湖面が渺(びょう)として展開されているのを見るには見るが...
中里介山 「大菩薩峠」
...或る人類学者は渺茫(びょうぼう)たる太平洋上に点在するこれらの遺址(ミクロネシヤのみならずポリネシヤにも相当に存在する...
中島敦 「環礁」
...或る人類學者は渺茫たる太平洋上に點在する之等の遺址(ミクロネシヤのみならずポリネシヤにも相當に存在する...
中島敦 「環礁」
...渺茫(びょうぼう)たる草原(くさはら)のいずくを物色したって...
夏目漱石 「満韓ところどころ」
...俺達みたいな襤褸船なんか相手にしやぁしないよ」世界最大の新造船と渺たる貨物船と...
牧逸馬 「運命のSOS」
...斯んな渺たる生命に関して云々することの空しさが思はれた...
牧野信一 「心象風景(続篇)」
...また縹渺(ひょうびょう)たる海島へも渡ります...
牧野富太郎 「牧野富太郎自叙伝」
...漂渺としてけぶるような眼の中には...
室生犀星 「姫たちばな」
...世転(せてん)縹渺(ひょうびょう)の間(かん)師縁求めて求め難し如(し)かず直(ただ)ちに神(しん)に会わん上泉伊勢守を訪ねて伊勢守に会わず...
吉川英治 「剣の四君子」
...その挙止は縹渺(ひょうびょう)...
吉川英治 「三国志」
...河原は渺々(びょうびょう)として眼の限り石ころと水であった...
吉川英治 「宮本武蔵」
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