...天さかる鄙(ひな)の大川の縹渺(へうべう)と目の前に浮び上がる所は如何にも静かに出来上がつてゐる...
芥川龍之介 「金春会の「隅田川」」
...恐(おそら)くは渺茫(びょうぼう)たる大洋(わだつみ)の中に幾日かを送る航海者に取りては...
内村鑑三 「ヨブ記講演」
...そう云うものとは凡(およ)そ最も縁の遠い漂渺(ひょうびょう)とした陶酔でした...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...渺々(びょうびょう)たる海の面...
直木三十五 「南国太平記」
...また彼方に渺茫たる海を見ようとして進み入ったものであります...
中里介山 「大菩薩峠」
...もう少し縹渺(ひょうびょう)とした夢か...
中谷宇吉郎 「八月三日の夢」
...西方は渺茫(びょうぼう)たる大西洋に遮(さえぎ)られ...
新渡戸稲造 「東西相触れて」
...即ち語の縹渺する特種の心像が...
萩原朔太郎 「青猫」
...詩の縹渺(ひょうびょう)するイメージの影で浮き出して来る...
萩原朔太郎 「郷愁の詩人 与謝蕪村」
...独リ江楼ニ上テ思ヒ渺然タリ...
萩原朔太郎 「月の詩情」
...なぜか漂渺(ひょうびょう)と...
本庄陸男 「石狩川」
...縹渺とまたうらうらと...
三好達治 「一點鐘」
...それにしても渺(びょう)たる一少女に過ぎない彼女が...
夢野久作 「少女地獄」
...先生もそうお考えになられますか」「ただし渺々(びょうびょう)たる大江の上...
吉川英治 「三国志」
...縹渺(ひょうびょう)と...
吉川英治 「三国志」
...縹渺(ひょうびょう)とにじみ出たその顔つきが...
吉川英治 「私本太平記」
...山岳だの大川だの渺々(びょうびょう)とした田舎ばかり...
吉川英治 「新・水滸伝」
...同時に縹渺とした含蓄がある...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
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