...水煙渺(みずけむりびょう)として...
泉鏡花 「歌行燈」
...漂渺たる汀(みぎわ)を長々と横えている...
大阪圭吉 「死の快走船」
...渺茫(びょうぼう)たるかなたに横たわる自由をあこがれる新たに目ざめた心境をおこそうと思った...
岡倉覚三 村岡博訳 「茶の本」
...絶巓は渺々(びょうびょう)たる曠野(こうや)であって一帯の芝生に...
高頭仁兵衛 「平ヶ岳登攀記」
...アメリカの大陸等に較(くら)べたら寔(まこと)に渺(びょう)たる島であります...
高浜虚子 「俳句への道」
...能面の美は演技上の必要から来た其の表情の縹渺性(ひょうびょうせい)に多く基いている...
高村光太郎 「美の日本的源泉」
...渺々(びょうびょう)としておるので――真の...
長谷川時雨 「朱絃舎浜子」
...渺々たる海上にある雲を「かかる」とはいふべからず候...
正岡子規 「人々に答ふ」
...彼は渺然としかも荘重に...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「小フリイデマン氏」
...平沙渺茫たる処にありては...
南方熊楠 「神社合祀に関する意見」
...透谷と月下に語れば清(せいく)飄渺(へうべう)として神仙の如し...
山路愛山 「北村透谷君」
...渺茫(びょうぼう)たる大自然の下には...
吉川英治 「鬼」
...この渺々(びょうびょう)とした黄土の大陸にあっては...
吉川英治 「三国志」
...その風采は神渺(しんびょう)たるものがあり...
吉川英治 「三国志」
...渺茫(びょうぼう)とした裾野(すその)と...
吉川英治 「神州天馬侠」
...神韻縹渺(しんいんひょうびょう)として...
吉川英治 「宮本武蔵」
...夜はただ渺(びょう)として...
吉川英治 「宮本武蔵」
...南緯八三度と八四度の間で前方に縹渺たる隆起が迫り上がって見えてきた時...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「狂気の山脈にて」
便利!手書き漢字入力検索