...温和しい人だけにそれも出来なかったのだ...
伊藤左千夫 「野菊の墓」
...邸の嬢様のやうな温和しい美しいのでは勿躰ない...
内田魯庵 「犬物語」
...温和しいといえば...
海野十三 「ゴールデン・バット事件」
...その温和しいのを自慢に...
薄田泣菫 「茶話」
...その温和しいムクが怒るとこんなものなんだ...
中里介山 「大菩薩峠」
...「此人はこんな人の善さ相な温和しい顔してゐて...
長與善郎 「青銅の基督」
...いつもゐるのかゐないのか分らぬくらゐに温和しい子だつた...
北條民雄 「鬼神」
...」「けれども温和しいから好きでしょう...
室生犀星 「或る少女の死まで」
...にじみ出る温和しい人がらの氣はいがあいつに見えてくる...
室生犀星 「末野女」
...そんな温和しい不滅の景色はないな...
室生犀星 「蜜のあわれ」
...病院にいると温和しいし...
山本周五郎 「青べか物語」
...おらあこれだけは旦那に云わずにゃアいられねえ」「おれの父は温和しい人間だった」松は舌ったるく話しだした...
山本周五郎 「嘘アつかねえ」
...「なにが妙なのですか」「ふだんはみんな温和しいけれど...
山本周五郎 「菊屋敷」
...まるも平生は温和しいうえに臆病者で...
山本周五郎 「季節のない街」
...「――父は温和しい一方でしょ...
山本周五郎 「さぶ」
...しとやかで温和(おとな)しい人がいたんです」「しとやかで温和しいとね」「いやだわ」おようは赤くなった...
山本周五郎 「ひとごろし」
...温和しい、いい人です、と云ったが、おそらくそのとおりだったろう...
山本周五郎 「山彦乙女」
...内気で温和しい娘...
山本周五郎 「夕靄の中」
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