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大江鉄麿 「懐」
...温かみのある言葉で何かとおたずねになったが...
田中貢太郎 「続黄梁」
...われ/\が一時忘れていた「紙」と云うものの持つ柔かみと温かみに再び眼ざめた結果であり...
谷崎潤一郎 「陰翳礼讃」
...二人のあいだには一種の温かみが永遠に消えずに殘ることになり...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...群集の温かみが胸や腰に伝わってくるのを感じた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...その温かみを背には感ぜず...
豊島与志雄 「憑きもの」
...なにかそこにはおのずから心情の温かみがあろう...
豊島与志雄 「ピンカンウーリの阿媽」
...ほとんど原始的のものであるけれどその囲炉裏を囲むという実用性と家庭味は日本農村の生命であって火鉢やストーブでは充(み)たしきれない温かみがそこにあるのであるが...
中里介山 「百姓弥之助の話」
...わずかに覚めてほの温かみをさしてくる……そういった...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...しかしこういう言葉の裏に流れている心の温かみは...
中谷宇吉郎 「日本のこころ」
...私のパトロンは素的でしょう」近々と寄り添う頬の温かみ...
野村胡堂 「焔の中に歌う」
...寒い髄までふわりと温かみを送るのである...
本庄陸男 「石狩川」
...温かみを感ずるほど掘り上げることも出来なかったのだ...
本庄陸男 「石狩川」
...美しい女が有(も)つところの湯気のような温かみが...
室生犀星 「幻影の都市」
...こんな寒々とした少しの温かみのない曇り日の景色というものには...
室生犀星 「津の国人」
...一つとして温かみのないうちに暮れてゆくのであった...
室生犀星 「幼年時代」
...その温かみと昼の疲れとで間も無く眠つてしまつたが...
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
...人情の温かみにめぐまれる日はないものと...
吉川英治 「江戸三国志」
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