...こゝは又驚く程温かいものです...
石川欣一 「山を思う」
...温かい柔かな寝床に横になって夜衣(よぎ)にくるまりながら...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「大ヴォローヂャと小ヴォローヂャ」
...失礼でございますが」温かい酒の一献(いっこん)を主膳にすすめました...
中里介山 「大菩薩峠」
...血の池に浮ぶ生温かいお供餅が...
中里介山 「大菩薩峠」
...人間としての温かい感情を汲(く)みとったようである...
中谷宇吉郎 「日本のこころ」
...私は全くそのために先生と人間らしい温かい交際(つきあい)ができたのだと思う...
夏目漱石 「こころ」
...私に取って何よりも温かい好(い)い心持だったのです...
夏目漱石 「こころ」
...ただ自分の有(も)っている温かい情愛を堰(せ)き止めて...
夏目漱石 「道草」
...最初に患者は厳しい食事(希薄粥、温かい水)か、または絶食を指示される...
マクス・ノイバーガー Max Neuburger 水上茂樹訳 「医学の歴史」
...「お園」美しさも、香ばしさも、在りし日のお園と変りません、温かい唇も、軟かい頬も、其の儘のお園が、蘇生(よみがえ)って丈太郎の腕の中に、思いもよらぬ艶かしい媚態を尽すのです...
野村胡堂 「新奇談クラブ」
...打つて變つて温かいものでした...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...薄紅を含んだ温かい凝脂...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...生温かいのに火のない火鉢を抱え込んで...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...温かい茶を啜(すす)って半日粘った上...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...僕の足もとを流れてゐるのは生温かい...
原民喜 「飢ゑ」
...「今日こそほんとに温かい心をもつてあの人を迎へよう!」さう思ふと共に...
水野仙子 「脱殼」
...吾々に近づけば近づくほどその美は温かい...
柳宗悦 「工藝の道」
...あなたのおからだの温かい肌ざわりや...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
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