...梢の切れたところを渡る幾百羽とも知れぬ候鳥(こうちょう)の群であった...
梅崎春生 「日の果て」
...ひとたび海水浸入の事実が知れ渡ると...
大阪圭吉 「坑鬼」
...ひさかたの二二天(あめ)の香山(かぐやま)利鎌(とかま)二三に さ渡る鵠(くび)二四...
稗田の阿礼、太の安万侶 「古事記」
...たくみに枝を渡るものは地に穴をうがちえない...
丘浅次郎 「自然界の虚偽」
...――いそいで汽車に乗つて、九州へいそいだ、三時、関門を渡る、感慨ひとしほであつた...
種田山頭火 「松山日記」
...鼠(ねずみ)の天井を渡る音が騒がしく聞こえた...
田山花袋 「田舎教師」
...裏の林に野分の渡るのを聞きながら...
田山花袋 「田舎教師」
...鱗族富めるわだつ海 360かのヘルレースポントスを渡るを...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...第一の石橋を渡る...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...破滅の叫び……その叫びの声はモアブの全地に響き渡る...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...剣(つるぎ)の刃を渡るような気合がないでもない...
中里介山 「大菩薩峠」
...岡崎の大極殿の屋根渡る朝烏見て茄子を摘む家これは晶子さんには珍しい写生の歌で...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...橋を渡るのであつた...
牧野信一 「パンアテナイア祭の夢」
...やがて真相が知れ渡ると...
正岡容 「小説 圓朝」
...麦田の上を身を切るような風が渡る...
松濤明 「山想う心」
...癪に障る奴等にツバぁ吐きかけながら渡るのが...
三好十郎 「天狗外伝 斬られの仙太」
...雨後はからりと晴れしきりに雁の渡る声がした...
山本周五郎 「青べか日記」
...一つめのかけはしを渡ると...
山本周五郎 「ちくしょう谷」
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