...そして彼の鋭い聲は戰場のどよめきの中に響き渡る...
關口存男 「新獨逸語文法教程解説」
...私の方からも相当追加するのでなければみなに行き渡るだけはなかった...
相馬愛蔵、相馬黒光 「一商人として」
...その下から起り来たる作者の主観が読者の心に響き渡る...
高浜虚子 「俳句への道」
...鱗族富めるわだつ海 360かのヘルレースポントスを渡るを...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...火鉢にかざせし左手(ゆんで)の指環(ゆびわ)のみ燦然(さんぜん)と照り渡る...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...夷の港へ渡る汽船の甲板でも遂に此鉢卷はとらなかつた...
長塚節 「佐渡が島」
...空鳴り渡る鐘の音...
ジャン・ニコラ・アルチュール・ランボー Jean Nicolas Arthur Rimbaud 中原中也訳 「ランボオ詩集」
...瀑布をかけた沢などを渡る...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...こんな丸木橋(まるきばし)を渡るのは妙だぜ」「君見たようにむやみに歩行(ある)いていると若狭(わかさ)の国へ出てしまうよ」「若狭へ出ても構わんが...
夏目漱石 「虞美人草」
...小鳥が鳴いて渡る頭の上には...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...だがラ・シガール新聞の夕刊がそのうち出れば知れ渡るだろう...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「道化玉座」
...また数年にして全ゲルマン民族がライン河を渡るであろうという恐怖が...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...故に燕を食うは水を渡るを忌み...
南方熊楠 「十二支考」
...欧州に夏渡り来る蟻吸と日本へ夏渡るものとは別種と認むるほどの差違なしとのことなれば...
南方熊楠 「神社合祀に関する意見」
...一人子(ひとりご)の我を力になして世を渡る母の心は慰みけらし...
森鴎外 「舞姫」
...とにかくこの崎は早くから大陸に渡る船が此処(ここ)まで行き...
柳田国男 「海上の道」
...人馬の背丈(せたけ)であるから押し渡るとすれば...
吉川英治 「源頼朝」
...渡るのですか」「ム……その流れの狭い所の丸木橋を渡って...
吉川英治 「宮本武蔵」
便利!手書き漢字入力検索