...君に取つて所謂る渡りに舟で...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...渡りに舟のようなものではあるが...
中里介山 「大菩薩峠」
...お休みなさいませ」渡りに舟である...
中里介山 「大菩薩峠」
...渡りに舟というか...
中里介山 「大菩薩峠」
...同時に、これが同行の兵馬をも悦ばせずには置かないと独(ひと)り合点(がてん)の推量で、わくわくしながら話しかけると、兵馬は膝を進ませ、言葉を改めて言いました、「ああ、それは結構です、実は、拙者も今、物を書きながら、それを考えていたところです、自分の身は天涯(てんがい)ドコへ行こうとも屈託はないが、君の身の上が、女であってみると、拙者相当の取越し苦労で心配してあげていた、それが、渡りに舟で、先方からそういう話が向いて来たのは何より...
中里介山 「大菩薩峠」
...「江戸砂子」「江戸名所図会」からはじまって、手当り次第に乱読していたところへ、渡辺芳助の出現は、渡りに舟だった...
野村胡堂 「胡堂百話」
...奉公人達にそつと訊くと、庄司家の若樣林太郎が行方(ゆくへ)知れずになつた時は、主人平馬もお孃さんのお禮も、さすがに驚いた樣子でしたが、親類達の口入と、庄司右京の望みで、養子助十郎へそのまゝお禮を嫁にと懇望(こんまう)されると、一議に及ばず、渡りに舟で應じ、それつきり林太郎のことは忘れて了つて、行方を搜す樣子もないことが判りました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...渡りに舟であった...
本庄陸男 「石狩川」
...と言ッていろいろ勧めた,自分の本心は往きたかッたので渡りに舟という姉の言葉...
矢崎嵯峨の舎 「初恋」
...渡りに舟と云ふやうに...
横光利一 「悲しみの代價」
...渡りに舟とは乗って来ない...
吉川英治 「大岡越前」
...渡りに舟とばかり...
吉川英治 「三国志」
...渡りに舟と思ったが...
吉川英治 「三国志」
...渡りに舟と、卯木は拝みたいような顔で頷いた...
吉川英治 「私本太平記」
...そいつアほんとの渡りに舟...
吉川英治 「新・水滸伝」
...なにしろ、二人にとっては、渡りに舟...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...弦之丞のほうから渡りに舟の頼みが出る...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...渡りに舟というものじゃねえか」「それだけでげすか...
吉川英治 「宮本武蔵」
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