...空はうらゝかに晴れ渡り...
石川欣一 「山を思う」
...渡りますと、それから三千年の杉の森、神代(かみよ)から昼も薄暗い中を、ちらちらと流れまする五十鈴川を真中(まんなか)に、神路山が裹(つつ)みまして、いつも静(しずか)に、神風がここから吹きます、ここに白木造(しろきづくり)の尊いお宮がござりまする...
泉鏡花 「伊勢之巻」
...今は丸木橋にて渡りて...
大町桂月 「層雲峡より大雪山へ」
......
高村光太郎 「智恵子抄」
...ちゃぶ屋を渡り歩いた...
田中貢太郎 「藍瓶」
...何にしても反覆常なき諸大名の間を渡り歩いていた彼は...
谷崎潤一郎 「聞書抄」
...カーテンの頂辺(てっぺん)へ登つて行つて綱渡りのやうな軽業(かるわざ)をした仔猫の動作が...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のをんな」
...やくざの世渡りを清算し...
徳田秋声 「縮図」
...支那渡りの赤塗の...
直木三十五 「南国太平記」
...『あめりか物語』は明治四十年紐育(ニュウヨウク)より仏蘭西に渡りし年の冬里昂(リオン)市ヴァンドオム町(まち)のいぶせき下宿屋にて草稿をとりまとめ序文並に挿絵にすべき絵葉書をも取揃へ市立美術館の此方(こなた)なる郵便局より書留小包にして小波(さざなみ)先生のもとに送り出版のことを依頼したるなり...
永井荷風 「書かでもの記」
...この海をかち渡りするか...
中里介山 「大菩薩峠」
...川渡りの地点は巣に遥かに遠いところであったが...
中里介山 「大菩薩峠」
...女から女へと渡り歩く通人に取って...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...橋の渡り賃を払わずにこの河を渡った者は懲役(ちょうえき)に行くのだ...
夢野久作 「豚吉とヒョロ子」
...また一団の火炎空中を鳴り渡りしかば...
武者金吉 「地震なまず」
...医術も世渡りも相当に拙かったらしく...
柳田国男 「故郷七十年」
...井倉川の橋を渡り...
山本周五郎 「その木戸を通って」
...その噴水から散る霧は一町四方に拡がり渡り...
横光利一 「旅愁」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??