...女に対する男の覬覦(きゆ)...
有島武郎 「或る女」
...『創世記』の第四章に曰く、耶和華(エホバ)謂二該隠(カイン)一曰、爾弟亜伯(アベル)何在、対曰、不レ知、我豈弟之守者乎、曰、爾何為哉、爾弟血、有レ声、自レ地覦レ我、今爾手流二弟血一、地啓レ口以受レ之、則爾見レ詛二於地一、爾今耕レ田、地不レ効レ力、爾必流二蕩於地一、該隠対二耶和華一曰、我罪甚重、我将レ不レ堪、今日爾逐レ我、出二斯土一、不レ容レ覿二爾面一、我既流二竄於地遇レ我者、必将レ殺レ我、耶和華曰、凡殺二該隠一者、使二其受レ罰必七倍一、於レ是耶和華、以レ號賜二該隠一為レ徴、免二遇レ之者殺一レ之、希臘神話に於て、之を見るに、天神クロノスは、第一回の主宰神たりし天神ウラノスの子にして、其母は地神ガイアなり...
高木敏雄 「比較神話学」
...私たちには覬覦を許さぬ何か尊い火花のやうなものが発して...
太宰治 「右大臣実朝」
...それをわずかに覬覦(きゆ)しては仰天しているという事も聞いているが...
太宰治 「惜別」
...〔註〕氏はまず日本政府は近ごろ露国が対馬を覬覦(きゆ)するとの風説あるを聞きて憂慮するところある由なるが...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...皇統連綿として古来かつて社稷(しゃしょく)を覬覦(きゆ)したる者なき国においては...
穂積陳重 「法窓夜話」
...この術士常にマケドニア王フィリポスの后オリムピアスを覬覦(きゆ)したがその間(ひま)を得ず...
南方熊楠 「十二支考」
...王位の覬覦を怖れて血縁者を除いたという如きも他の一例である...
和辻哲郎 「鎖国」
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