...園はそのまま手紙をおぬいさんに渡すのを躊躇(ちゅうちょ)した...
有島武郎 「星座」
...……お滝が手紙を渡す条(すじ)である...
泉鏡花 「薄紅梅」
...見渡すと山には木がしげり...
海野十三 「火星兵団」
...各寄宿舎に大きな三尺角の机を渡す...
相馬愛蔵 「私の小売商道」
...助手がそこから順々に花火の玉を出して打手に渡す...
寺田寅彦 「雑記(2[#「2」はローマ数字、1-13-22])」
...見渡す限り見物人で埋まっていました...
豊島与志雄 「彗星の話」
...先まで見渡すと、鉄色の筋が二本栄(は)えない草の中を真直(まっすぐ)に貫(つら)ぬいている...
夏目漱石 「満韓ところどころ」
...すぐ懐中から例の紹介状を出して渡すと...
夏目漱石 「門」
...縁側に腰を下して見渡すと...
原民喜 「火の踵」
...船頭が庖丁で薄身(うすみ)に削(そ)いでみなに渡す...
久生十蘭 「重吉漂流紀聞」
...経験を考慮に入れることなしに単に見渡すだけで...
デイビッド・ヒューム David Hume 井上基志訳 「人間本性論(人性論)」
...鞍ごしに背伸びして屹と向うを見渡すと...
藤野古白 藤井英男訳 「戦争」
...音の出所を探して周りを見渡すと...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「くちなしの花」
...楽屋係りが名刺と伝言を渡すのを見ていた...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「諜報部秘話」
...残りを俊子に手渡す)さあどうぞ! さあ...
三好十郎 「その人を知らず」
...お互いの手から手へ渡すのを拝見しました」「人払いもせずにですか」「殿さまはああいう御気性ですし...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...そいつを盲人(めくら)に渡すのだが……実際は渡さない...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「にんじん」
...自分は少しでも遠く眺め渡すために...
和辻哲郎 「地異印象記」
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