...その流沙河とやらの渡し守になり申さうずる...
芥川龍之介 「きりしとほろ上人伝」
...「これはこの流沙河の渡し守でおぢやる...
芥川龍之介 「きりしとほろ上人伝」
...あの渡し守の山男がむくつけい姿を見せずなつた...
芥川龍之介 「きりしとほろ上人伝」
...けしからず物騒に候は何事にて候ぞ」と云ふ渡し守の詞と共に...
芥川龍之介 「金春会の「隅田川」」
...けれども男ぶりの好い渡し守は唯では舟へ乗せようとしない...
芥川龍之介 「金春会の「隅田川」」
...渡し守は船を河の向う側に残したままで...
小泉八雲 田部隆次訳 「雪女」
...ここの渡し守のおやじとも疾(と)うからなじみで...
中里介山 「大菩薩峠」
...渡し守の小屋を出て行ってしまいました...
中里介山 「大菩薩峠」
...艀の渡し守は奉行から遣はされてゐる侍である...
長與善郎 「青銅の基督」
...お樂しみですね」さう言ふ渡し守の猾(ずる)さうな顏を見ると...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...鎧の渡し守は、仕舞い舟を出そうとして、客をあさるともなく眺めていると、丸屋の木戸へ若い女が入るのを見たそうで」「なるほど、証拠はそろっているな」平次は何か腑(ふ)に落ちないものがある様子です...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...三途(づ)の川で渡し守からお剩餘(つり)を取る老爺だ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...やれやれと腰をのばすところがこのサッポロ――二人の渡し守りと...
本庄陸男 「石狩川」
...また同じ帳面に居鷹の横雲に眼や時鳥(ほととぎす)糠雨(ぬかあめ)に身振ひするや原の雉子(きじ)畑打のひまや桜の渡し守などいふ句は已に月並調に落ちて居る...
正岡子規 「病牀六尺」
...聾(つんぼ)なり秋の夕の渡し守この句を評して...
正岡子規 「病牀六尺」
...なほ評者に尋ねて見たるに或人が渡し守に話しかけて見たらばその渡し守が聾であつたといふやうな場合と想像したのぢやさうな...
正岡子規 「病牀六尺」
...向岸の渡し守を呼んでも呼んでも出て来ぬので...
正岡子規 「病牀六尺」
...渡し守も家へ帰ってしまう...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
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