...渡し場らしい小屋は何処(どこ)にも見えない...
芥川龍之介 「本所両国」
...僕は丁度(ちやうど)道ばたに芋(いも)を洗つてゐた三十前後の男に渡し場の有無(うむ)をたづねて見ることにした...
芥川龍之介 「本所両国」
...僕は丁度道端に芋を洗っていた三十前後の男に渡し場の有無をたずねて見ることにした...
芥川龍之介 「本所両国」
...渡し場のあったことさえ知らないらしかった...
芥川龍之介 「本所両国」
...渡し場の船頭は、大きな図体に闕腋を着け、冠を被(き)た鼓村氏の姿を見て、天国から墜(お)ちて来た人ででもあるかのやうに、目を瞠(みは)つて吃驚(びつくり)した...
薄田泣菫 「茶話」
...そのまゝ渡し場へ急いだ...
種田山頭火 「行乞記」
...八人々は、渡し場の、草の中へ、膝と、手とを突いていた...
直木三十五 「三人の相馬大作」
...甲州の本街道はまた関所や渡し場があって面倒だから...
中里介山 「大菩薩峠」
...つい眼のさきの丹波島(たばじま)の渡し場だって...
中里介山 「大菩薩峠」
...向う岸の人は渡し場を渡ると...
中里介山 「大菩薩峠」
...印旛沼(いんばぬま)の渡し場にかかる佐倉宗吾といった気取り方が...
中里介山 「大菩薩峠」
...まっしぐらに宮の七里の渡し場めがけて走っている...
中里介山 「大菩薩峠」
...あなたは、どちらまでいらっしゃるの」「名古屋へ帰(けえ)りてえと思うんだ」「名古屋へ、では後へお戻りなさるんですね」「え――」ははあ、ここがいわゆる、鳴海のうちとすれば、名古屋へ行くのは後戻り……つまり自分というものは、宮の渡し場から、ふらふら歩きで鳴海へ来てしまったのだ...
中里介山 「大菩薩峠」
...二人は橋場の渡し場に着きました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...竹町の渡し場へも行つて見ましたが...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...「おめえ渡し場の舟小屋を思いだしただな」「舟小屋だって」とふじこが訊いた...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...さらに次の浜名湖(はまなこ)の渡し場へさしていそいだ...
吉川英治 「神州天馬侠」
...ここの渡舟(わたし)はどこへ行くのか」「ここは渡し場じゃねえわさ...
吉川英治 「新・水滸伝」
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