...しかし渡瀬さんは今度は即座には教えてくれなかった...
有島武郎 「星座」
...何人かの船頭は団体をなしてやって来る巡礼達(一晩泊るだけのも多い)を渡して...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...空は手掌(てのひら)程の雲もなく美しく晴れ渡つて...
石川啄木 「葬列」
...あの権利を譲渡していただきたいのです...
海野十三 「特許多腕人間方式」
...怪物はそれを昌一君に渡そうとでもするように...
江戸川乱歩 「青銅の魔人」
...二九 見渡せば……――藤原定家作...
岡倉覚三 村岡博訳 「茶の本」
...居士はその後間もなく再び下宿を訪うて居士自身の哲学観を陳(の)べた一篇を渡した...
高浜虚子 「子規居士と余」
...」と云い渡しました...
ラビンドラナート・タゴール Rabindranath Tagore 宮本百合子訳 「唖娘スバー」
...私達は汽車に乗つて、鉄橋を渡つて、松原を通つて、山の上にヒラヒラ靡(かゞや)く朝の白い雲を見て、旗振りの爺を見て、それから此処等でよく見るやうな小さな停車場で下りて、庇の長く出てゐる田舎町を通つて、蒲焼をトントン音させて焼いてゐる路の角から曲つて、茅葺屋根の町役場の前を通つて、そして田圃の中をぬけて此所まで遣つて来た...
田山録弥 「百日紅」
...結婚した翌年二人は山の中から海を渡って其処に来た...
田山花袋 「トコヨゴヨミ」
...貴様はおれが給金を渡さないと見て取りながら...
ドストエーフスキイ 米川正夫訳 「地下生活者の手記」
...岸の方へ手渡した...
原民喜 「夏の花」
...その壜を俺に渡すと...
久生十蘭 「魔都」
...冬ならば迚も渡れさうにもなかつた...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...茂次は五百両の金を渡し...
山本周五郎 「ちいさこべ」
...巴里(パリイ)の空の瑠璃(るり)色の澄(すみ)渡つたのに対し全市の空気が明るい緑に一変した...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
...障碍物をとり除いた水路よりもだいぶ上流(かみ)へ移動して大勢一かたまりに渡河にかかったものであるが...
吉川英治 「源頼朝」
...佐渡は、ぜひ知りたいというので、寺僧はまた、聞き歩いて、帰って来た...
吉川英治 「宮本武蔵」
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