...此処(ここ)は妙な処(ところ)で馬でも何でも腹が減ると...
関根黙庵 「枯尾花」
...水が減るに従って大きな鯉が躍りあがったり...
田中貢太郎 「赤い牛」
...それだけでも自殺者の数が二割や三割は減るのではないかという気がする...
寺田寅彦 「藤棚の陰から」
...その目的のためには有り余る秋本の財産の少し減るぐらいは...
徳田秋声 「仮装人物」
...ずいぶん疲れるし、食慾が減る...
豊島与志雄 「失われた半身」
...そのうちに暗くなる、腹は減る、寒さは寒し、雨が降って来るという始末でもう一刻の猶予(ゆうよ)が出来なくなった...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...――腹も減るわけじゃありませんか」「無駄が多いなア...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...それならもちろん、効果が減るし、お前を解放はしないにしても、息がつけるだろう」「ここを離れることは禁じるかもしれませんよ」と、叔父の話に少し釣りこまれたKは言った...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「審判」
...それはこのままに暮らしていたのでは私たちの僅かな財産もだんだん減るばかりなので...
堀辰雄 「菜穂子」
...減る火といふ名詞の方に重きを置いて叙したといふことが大変技巧的に効果を挙げてゐる...
松本たかし 「松本たかし句集」
...減る度に大きな歎息(ためいき)だ...
三島霜川 「平民の娘」
...手にもっている御飯の茶碗をはたき落されるような馘首がおこる原因も減ることは明白である...
宮本百合子 「権力の悲劇」
...こんだから少し減る模様だ...
三好十郎 「おりき」
...僕が見ないで通りすぎればあの子の收入がそれだけ減るのだ...
室生犀星 「末野女」
...わたしはそれだけ彼らの有難味が減るのを悲しくは思うけれども...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...寒さは寒し、腹は減るし、喉は渇くし、そんな寝衣ひとつで、震えながら廊下に立っている自分に気づくと、昌平は情けないほど悲しくやるせない気持になった...
山本周五郎 「七日七夜」
...潔癖から産児制限都会人は何故繁殖力が減るか!この疑問を学者たちに説明してもらうと大変な八釜(やかま)しいことになる...
夢野久作 「街頭から見た新東京の裏面」
...腹は減るし、寒さは迫るし、夜の更けるほど、雨は数日の雪を真っ黒に降り流す...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
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