...時というものをゆるゆるすり減らすやすりのように日がな日ねもす聞こえていた...
有島武郎 「或る女」
...其間(ま)が抜けた無駄口に華客(おきやく)を減らす事もなく...
石川啄木 「天鵞絨」
...腫れを減らすためにマッサージを行い...
ジェイムズ・サンヅ・エリオット James Sands Elliott 水上茂樹訳 「ギリシャおよびローマ医学の概観」
...氷を解かしすり減らす流れもはいりこまないために...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...彼女はどんな事があつても私の仕事の時間を減らすまいとし...
高村光太郎 「智恵子抄」
...誇張の気分を少し減らすとおもしろいところもないではないが...
寺田寅彦 「昭和二年の二科会と美術院」
...一人でも減らすのを功徳のように考えていたが...
徳田秋声 「黴」
...そして思い切って水蒸気の供給を減らすと...
中谷宇吉郎 「雪を作る話」
...有餘る金を費ひ減らすやうな...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...有り余る金を費(つか)い減らすような...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...何とかしても少し減らすように...
浜尾四郎 「悪魔の弟子」
...ほんとうはこの余分な金で社長に対する父親の負債をもっと減らすことができ...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「変身」
...或る種のオッチョコチョイな作家が工場から工場へと鉛筆をもって飛びまわるという厄介を減らすかもしれない...
宮本百合子 「五ヵ年計画とソヴェトの芸術」
...生み増しまた減らす力のある・形もなく感情もない・自然こそ神であると言った...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...日本の食物をそれだけ減らすにちがいなかった...
横光利一 「上海」
...お前ら自家(うち)の財産減らすことより考えやせんのや...
横光利一 「南北」
...一銭減らすのも何だか惜しまれた...
吉川英治 「忘れ残りの記」
...しかしそれは客との応対によって精力を使い減らすということを防ぎ得るものではない...
和辻哲郎 「漱石の人物」
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