...池の北側の小路(こみち)を渚(なぎさ)について七...
伊藤左千夫 「春の潮」
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武田祐吉 「古事記」
...大勢(おおぜい)釣する人の集っている古池の渚(なぎさ)へと急いだ...
永井荷風 「日和下駄」
...河縁(かわべり)とも池の端(はた)とも片のつかない渚(なぎさ)の景色(けしき)なんですが...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...渚の薄(すすき)の葉が枯れた...
野口雨情 「未刊童謡」
...寄生蟹のうた潮みづのつめたくながれて貝の齒はいたみに齲ばみ酢のやうに溶けてしまつたああ ここにはもはや友だちもない戀もない渚にぬれて亡靈のやうな草を見てゐるその草の根はけむりのなかに白くかすんで春夜のなまぬるい戀びとの吐息のやうです...
萩原朔太郎 「蝶を夢む」
...渚の向うに、毎日、佐伯氏と落ち合っていた疏水の蘆が見える...
久生十蘭 「キャラコさん」
...と見ればはるか彼方に夢の国のやうにたつた今乗り出した渚が淡くかすんで居りました...
牧野信一 「初夏」
...かれこれ二時間も前から私は渚の暖かい砂の上で退屈な...
牧野信一 「晩春の健康」
...長いこと朝の時刻をすごした渚へと...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トニオ・クレエゲル」
...この百万年昔の海の渚(なぎさ)に...
宮沢賢治 「イギリス海岸」
...走ってその渚に行って...
宮沢賢治 「銀河鉄道の夜」
...ふりかへって見るとさっきの十字架はもうまるでまるで小さくなってほんたうにもうそのまゝ胸にも吊されさうになり さっきの女の子や青年たちがその前の白い渚にまだひざまづいてゐるのかそれともどこか方角もわからないその天上へ行ったのかもうぼんやりしてわかりませんでした...
宮沢賢治 「〔「銀河鉄道の夜」初期形一〕」
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三好達治 「艸千里」
...あとは人のゐない渚の齒がしらが順序よく波のかたちを作つて...
室生犀星 「渚」
...こちらはまた南海は何処(どこ)の渚(なぎさ)にも...
柳田国男 「海上の道」
...此様(こんな)風な渚(なぎさ)も長く見て居る中(うち)にはもう珍らしく無くなつて東海道の興津辺(へん)を通る様な心持になつて居た...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
...二隻の舫が主人の命に由つて渚に私達を待つてゐる...
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
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