...人気(ひとけ)のない渚(なぎさ)を歩いていた...
芥川龍之介 「海のほとり」
...冷びえした渚を引き返した...
芥川龍之介 「海のほとり」
...その渚が――女だ...
泉鏡花 「薄紅梅」
...渚(なぎさ)を掛けて浦づたい...
泉鏡花 「海神別荘」
...吾(わ)が心浦渚(うらす)の鳥ぞ一四...
稗田の阿礼、太の安万侶 「古事記」
...緩く半圓を描いた渚の砂は――珊瑚の屑は...
中島敦 「環礁」
...次の日は朝の程に鵜戸の窟にまうでゝ其の日ひと日は樓上にいねてやすらふ手枕に疊のあとのこちたきに幾時われは眠りたるらむ懶き身をおこしてやがて呆然として遠く目を放つうるはしき鵜戸(うど)の入江の懷にかへる舟かも沖に帆は滿つ渚にちかく檐を掩ひて一樹の松そばだちたるが...
長塚節 「長塚節歌集 下」
......
野口雨情 「未刊童謡」
...渚だけで勇ましく砂遊びをしたり...
牧野信一 「秋晴れの日」
...渚の方などを見惚れては居られないのだ...
牧野信一 「小田原の夏」
...渚にゐる馬方を声を挙げて呼んだ...
牧野信一 「南風譜」
...生憎このあたりは奇峭な岩ばかりの渚で...
牧野信一 「ラガド大学参観記」
...欧人に先だって博愛飛渚に及んだ邦人固有の美徳ありし証ともなれば...
南方熊楠 「十二支考」
...ふりかへって見るとさっきの十字架はすっかり小さくなってしまひほんたうにもうそのまゝ胸にも吊されさうになり さっきの女の子や青年たちがその前の白い渚にまだひざまづいてゐるのかそれともどこか方角もわからないその天上へ行ったのかぼんやりして見分けられませんでした...
宮沢賢治 「銀河鉄道の夜」
...いつまでも宝貝の多い渚(なぎさ)には留(とど)まっておられなかった...
柳田国男 「海上の道」
...その渚の線さえが見えなかった...
山川方夫 「その一年」
...渚(なぎさ)の波のように...
吉川英治 「新書太閤記」
...ただ津々(しんしん)と地下泉の湧く渚(なぎさ)に舌をねぶる獣(けもの)のうつつなさといった姿態(しな)...
吉川英治 「新・水滸伝」
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