...)筆の渋る事も再三あつた...
芥川龍之介 「秋」
...それから……」と何だか言ひ渋るのを...
薄田泣菫 「茶話」
...いざ行くとなると気が差してなかなか行き渋る...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...岡田がぼくに返事さえ云い渋るほど無口になってゆくのに気づいた...
田中英光 「さようなら」
...筆が渋ると映画に救いを求めに行くのだったが...
徳田秋声 「仮装人物」
...きまって出し渋る」将曹が...
直木三十五 「南国太平記」
...聖を仰ぎつつ暫し渋る筆をとりつづけたが...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...養子と姪の祝言の入費さえ出し渋る叔母に...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...全治の今日となって薬料支払を渋るとは不届千万...
穂積陳重 「法窓夜話」
...お婆さんとさし向いで飯を食うのかと思うと足も渋る」わざとぞんざいに...
「一本の花」
...どういうわけか唐沢氏がそれを渋るのである...
矢田津世子 「女心拾遺」
...お神(かみ)が買い渋るのを...
夢野久作 「街頭から見た新東京の裏面」
...すこし渋るかするその時は...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...嫌に今夜は渋るじゃありませんか...
吉川英治 「剣難女難」
...病んでる腹がよけいに渋るで...
吉川英治 「新書太閤記」
...渋るように痛む腹をおさえて...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...忘れたのだ」「どこへ」「じつは……昨日(きのう)……」云い渋ると...
吉川英治 「松のや露八」
...そしてどうしたという理(わけ)か」いい渋る口を割らせるのは骨だったが...
吉川英治 「宮本武蔵」
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