...誰が引く袖四十六土曜日は正午(ひる)までで授業が済む――教室を出る娘たちで...
泉鏡花 「婦系図」
...これでは無事に済む筈がないというボンヤリした気持が...
江戸川乱歩 「吸血鬼」
...一頻(しき)り世間話が済むと...
薄田泣菫 「茶話」
...売上げの百分の一以下の家賃で済むことになるであろう...
相馬愛蔵、相馬黒光 「一商人として」
...夕立ちが済むと、ノコノコと、どこからか現れてきて尻(し)っ尾(ぽ)をふったりジャレついたり、ハシャギ廻るのであるが、どこへ行くのか、初めのうちはなかなかわからなかった...
橘外男 「雷嫌いの話」
...食事が済むとすぐ別々になった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...ところが、朝飯が済むと、もうノコノコと問屋場へ出かけて来て、裸松(はだかまつ)の診察にとりかかりましたものですから、宿(しゅく)の者が、いよいよ気の知れない先生だと思いました...
中里介山 「大菩薩峠」
...よし自分だけは食わんで済むとしても...
夏目漱石 「野分」
...年金のような具合にして上げても宜い」金で済む事なら――と成金根性と言われるかも知れませんが...
野村胡堂 「新奇談クラブ」
...そうするとその仕事はきっと五時には済む...
葉山嘉樹 「海に生くる人々」
...三日で済む苦しみを一週間に引延すだけの事なら...
ガールシン 二葉亭四迷訳 「四日間」
...あるいは叱責の上謝罪金を出さしめる位で済むかも知れぬ...
穂積陳重 「法窓夜話」
...民さんと村さんは用件の話が済むと...
室生犀星 「生涯の垣根」
...毎日学課が済むと...
森鴎外 「ヰタ・セクスアリス」
...一組の点呼が済むと...
コロレンコ Vladimir Galaktionovick Korolenko 森林太郎訳 「樺太脱獄記」
...ないし符号・番号にしておいてもそれで済む...
柳田國男 「地名の研究」
...男のおまえがなんの望みもないで済むのか」唇をぎゅっとひき緊め...
山本周五郎 「風流太平記」
...家老や用人はなくて済む...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
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