...飯が済むと話がモウ勢(はず)んで来ない...
石川啄木 「菊池君」
...判らなくても済むことなんだが――」城介につきそって駅まで行ったのは...
梅崎春生 「狂い凧」
...それで役目が済むのですから...
江戸川乱歩 「黒手組」
...別れないで済むことになるんじゃないかな」「君はそう云う気がするかね?」「僕より君はどうなんだ?」「僕にはどうなるか全く分らない...
谷崎潤一郎 「蓼喰う虫」
...唯女を買っただけでは気の済む訳がないのだ...
近松秋江 「別れたる妻に送る手紙」
...全滅とも行くまいから残っただけを此方に貰(もら)えば済む...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...何でもなく済むものだと...
豊島与志雄 「新妻の手記」
...先生より先にいただいては済むまいと思いますから...
中里介山 「大菩薩峠」
...それが済むと、今度はステッキを突き刺すように真直(まっすぐ)に立てた...
夏目漱石 「こころ」
...一文も使わないで事は済む...
夏目漱石 「満韓ところどころ」
...こんな行列には立たなくても済むのだ...
林芙美子 「新版 放浪記」
...父母そろひて家の内に籠(こも)りゐにても済むべき娘が...
樋口一葉 「ゆく雲」
...幾らでも心の済むだけ殴(ぶ)つておくれ...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...退職手当もチヨツピリで済むし...
三好十郎 「地熱」
...病気の大半は起こらずに済むんだ」そのとき森半太夫が来て...
山本周五郎 「赤ひげ診療譚」
...――朝食のあとの茶が済むと...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...ボルセビキの理論は一と通りで済むんだ...
夢野久作 「焦点を合せる」
...少しも厭な顔を見ないで済むのが...
蘭郁二郎 「孤独」
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