...何年にも見ないで済ます場合が多いから……姿見に向わなければ...
泉鏡花 「霰ふる」
...茶や御飯やと出されたけれども真似ばかりで済ます...
伊藤左千夫 「野菊の墓」
...畦(うね)を真つ直に耕作を済ますのは...
薄田泣菫 「茶話」
...見物の仕残しを済ますために日を送り...
谷譲次 「踊る地平線」
...勘定を済ますと、彼はガラス戸を邪けんにしめて、向うの通りに飛ぶように這入って行った...
チェスタートン Chesterton 直木三十五訳 「青玉の十字架」
...このままで済ますほかはない...
レオン・ワルラス Leon Walras 手塚壽郎訳 「純粋経済学要論」
...飯の代りに黍(きび)の餅で済ます日もある...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...下宿へ帰って夕飯(ゆうめし)を済ますと...
夏目漱石 「行人」
...それでようやく義理を済ますことになって...
夏目漱石 「三四郎」
...食事を済ます頃から霧のような雨が降り出した...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...殺さずに済ます工夫もあったろうに――」平次は駕籠の方を憚りながら言うのでした...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...この教室でバアロウさんとお話を済ますでしょうから...
フランセス・ホッヂソン・バァネット Frances Hodgeson Burnett 菊池寛訳 「小公女」
...この若者の小男が、一日の仕事を終えて、飯場に帰り、一風呂浴びて砂埃や汗を洗い落し、夕飯を済ますと、誰にも気づかれないように、お睦の白粉を棚から下ろし、それを顔中に塗りまくり、手拭で姐さん被りにし、それから、板壁に吊るしてあるお睦の着物を着、帯を締めて、飯場の一隅に立てかけてある米俵の奥に隠れるのであった...
葉山嘉樹 「山谿に生くる人々」
...食事は玉菜汁(シチイ)と敲いた牛肉一切れだけで済ますことにした……...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...千鳥 これは言わずに済ますことはできませぬ...
藤野古白 藤井英男訳 「人柱築島由来」
...気に入らないふうを見せずに済ますものなのだ...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...野辺送りを簡単に済ますと...
夢野久作 「鉄鎚」
...もっと手軽な変装で済ますつもりであったが……...
夢野久作 「暗黒公使」
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