...さりとて生きている人の幽霊になり済ます権利もないというわけです...
ストックトン Francis Richard Stockton 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...もし小売商人がそれを一割五分で済ますことが出来るならば...
相馬愛蔵 「私の小売商道」
...九月十一日娘の葬送を済ますと直ぐに取り掛かったことでした...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...滞りなくお産を済ますように計らうであろう...
谷崎潤一郎 「細雪」
...百ヶ日の法要を済ますと...
谷崎潤一郎 「吉野葛」
...生揚げの一ひらで済ますという切り詰め方であった...
徳田秋声 「縮図」
...飯の代りに黍(きび)の餅で済ます日もある...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...と云って済ますことは出来ない筈である...
戸坂潤 「イデオロギー概論」
...近世科学が人間を感動させずに済ますためには...
戸坂潤 「思想としての文学」
...その馬鹿げた争いを済ますと...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...「熱が出たか」「でも元気で、時々歌をうたったりなんかしています」「そうか」といって、駒井は二人の給仕を受けて、御飯を済ますと、その足で、再び、もゆる子の室を見舞ってみました...
中里介山 「大菩薩峠」
...用を済ますのを待ち兼ねて外へ出た...
夏目漱石 「行人」
...黙礼を済ますと私はかたはらの井戸で水を呑んだ...
原民喜 「夏の花」
...いつか束ね髪で済ますようになり...
山本周五郎 「さぶ」
...うやむやに済ますのではないか...
山本周五郎 「花も刀も」
...それから自分自身は跡片付(あとかたづけ)を済ますと大急ぎで支度を整えて...
夢野久作 「木魂」
...厳粛なうちに華やかなお鳥追の式礼を済ます...
吉川英治 「剣難女難」
...着がえを済ますと...
吉川英治 「宮本武蔵」
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