...彼の心は重く、頭は混乱した...
ワシントン・アーヴィング Washington Irving 吉田甲子太郎訳 「幽霊花婿」
...そしてその不思議に混乱した心の状態もいわばたえきれぬほどの切(せつ)なさは持っていなかった...
有島武郎 「或る女」
...いい方がだいぶ混乱したが...
石川啄木 「弓町より」
...誰だと思いますか」「……はい」家政婦の目は混乱した...
海野十三 「地獄の使者」
...その混乱した戦争の巴渦(うずまき)の中にはいっているかと思うと...
田山花袋 「田舎教師」
...眼の前が何もかも混乱した...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...欧洲大乱といふ複雑極まる混乱した現象を...
夏目漱石 「点頭録」
...プラットフォームは、混乱した...
葉山嘉樹 「乳色の靄」
...その為俺の趣味は混乱した...
平出修 「畜生道」
...というのは、自分のごく幼いころのおぼろげな幻影――記憶力そのものがまだ生れないころの奇怪な、混乱した、雑然と群がってくる記憶――が自分の心に思い浮んだからなのだ...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「ウィリアム・ウィルスン」
...混乱したように立ち止まり...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「諜報部」
...新しく切り開かれた赤土の道で、両岸の崖も模型図のやうに鮮やかに赧い断層面をそばだてゝゐて、黄ばみの強い陽が降り灑いでゐるので、熱帯地の真昼を想はせるかのやうに熾烈な光線に射られて初めから樽野はまぶし気に眉を顰めてゐたのだつたが、にわかに光りがぐる/\と渦を巻きはぢめ、忽ち物の象(かたち)が煙りに沈んでゆくかのやうに薄ぼやけ、そして、滅茶々々に色硝子の器物が砕け散るかのやうに、混乱した...
牧野信一 「村のストア派」
...世の中が少しでも混乱したり災難にあったりするのは...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ヴェニスに死す」
...出産の準備(したく)に混乱した家の中で私は孤独(ひとり)をつくづく淋しいと思った...
水上滝太郎 「山の手の子」
...歓楽の音ずれを待ちあぐねて居る様な緊張と物倦い倦怠とが混乱したなまめかしさが如何にも若々しい弾力の有る皮膚を流れて...
宮本百合子 「お久美さんと其の周囲」
...なにか混乱したような音楽...
三好十郎 「樹氷」
...一層混乱した悲しいものに邂逅(かいこう)した...
室生犀星 「花桐」
...モンテーニュに「個人は混乱した社会の唯中でどのようにその良心を守りとおすことができるか」という問題を論じさせたのである...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
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