...その上はただ清水寺(きよみずでら)の観世音菩薩(かんぜおんぼさつ)の御冥護(ごみょうご)にお縋(すが)り申すばかりでございます...
芥川龍之介 「おしの」
...気味悪るそうにしりごみさえし始めるのです...
芥川龍之介 「魔術」
...ぐるり一面にはごみくずや...
鈴木三重吉 「やどなし犬」
...「ごみを食べて困る赤ん坊」...
谷譲次 「踊る地平線」
...ごみのような小さな羽虫(はむし)が一めんに飛んでいた...
谷譲次 「踊る地平線」
...前こごみになって...
中里介山 「大菩薩峠」
...思はず尻ごみをしたのです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...「何(なン)か?」と少し屈懸(こごみかか)るようにする...
ガールシン 二葉亭四迷訳 「四日間」
...ローマ字を国字にしようといふ位の意気ごみを書くのに...
水野葉舟 「言文一致」
...すると、人ごみの中から、「――しばらく」太いフェルト草履の鼻緒をそろえて、挨拶した者があった...
「一本の花」
...人ごみの中にまぎれ込んだ別嬪を搜さうとあせつても...
室生犀星 「神のない子」
...それを一つにまとめて貫徹させる意気ごみだけが...
柳田国男 「母の手毬歌」
...「おめえこそ」と彼は盃の中の酒をみつめながら云った、「――三日もうちへ帰っていたなんて、なにか変ったことでもあったのか」「その話はよしましょう」と云っておのぶは栄二の眼つきに気づいた、「なにかはいってますか」栄二は盃の酒を盃洗(はいせん)へあけ、すぐに手酌で注ぎながら、なんでもない、ごみだと云って、また盃の中をみつめてから酒を啜った...
山本周五郎 「さぶ」
...ごみ溜の刺戟(しげき)的な匂いが漂っていて...
山本周五郎 「末っ子」
...一種の凄味(すごみ)を帯びた正木博士の声は...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...――嫌な人」先に人ごみを縫って急ぎました...
吉川英治 「江戸三国志」
...人ごみをくぐって...
吉川英治 「江戸三国志」
...命(いのち)をすててかかる気ごみでなければだめだよ」「だって親方(おやかた)...
吉川英治 「神州天馬侠」
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