...彼女は深窓の令嬢で、家に引きこもっている...
...深窓の歴史は古く、多くの人々がその美しさを称えてきた...
...深窓から出た女性が、社交界で成功を収めた話はよく聞く...
...家柄が良いと言われ、深窓にいながら多くの求婚者がいた...
...深窓の女性が自分の人生を謳歌するために、一人で生きることを選んだ...
...ある時は葉子は慎み深い深窓(しんそう)の婦人らしく上品に...
有島武郎 「或る女」
...周圍がそんな無理解ななかにあつて、深窓に育つて、世の風に當らないから、なんにも知らないでゐるであらうとばかり、親や其他に思ひこまれてゐた娘たちは、その娘自身が、なんの覺醒をもつてゐないにしてからが、底に流れてゐた、激しい時流――女性先覺者が身を挺して進んでゐた氣運を何となく魂に感じて、蠢きそめてゐたをりであつたから、ただ一連(ひとつら)に從順にはなりきれなかつたのだ...
長谷川時雨 「「郭子儀」異變」
...おんなじやうな深窓の育ちではあるが...
長谷川時雨 「下町娘」
...これは言葉にも言われぬほどの深窓に隠れた貴女(きじょ)なのであるから...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...深窓の娘さんにまで作らせる例もあったのである...
柳田国男 「故郷七十年」
...そのために深窓に育った子女達は...
夢野久作 「東京人の堕落時代」
...瞳の光りの清らかなこと……まるで深窓に育った姫君のように静かに澄み切って見えましょう...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...昔の深窓の支那美人と接吻したような...
吉川英治 「押入れ随筆」
...五この家の深窓(しんそう)の佳人(かじん)と玄徳とが...
吉川英治 「三国志」
...深窓の姫君でありながら...
吉川英治 「三国志」
...深窓の佳人という言葉があるが...
吉川英治 「新書太閤記」
...そのころの深窓に育った佳人の慣わしであるものを...
吉川英治 「親鸞」
...ついきのうまで、深窓のほか、生きている社会とはどんなものか、近づいても見なかった玉日は、さすがに、この凄まじい人間の数が激昂したり、面白がったり、煽動したり、また、耳にするさえ顔の赤くなる猥褻(わいせつ)な言葉を平気で叫んだり――あらゆる能力をもつ大魔小魔を地へ降(お)ろしたかのごとく、それらの大衆が、自分の輦(くるま)一つへ向って、吠え、猛(たけ)び、喰ってかかるのを眺めると、さすがに、女性(にょしょう)のたましいは、萎(な)えおののいてしまって、生ける心地もないらしいのであった...
吉川英治 「親鸞」
...まったく深窓(しんそう)にそだった彼女が――と思うと...
吉川英治 「親鸞」
...元より先は深窓(しんそう)の息女である...
吉川英治 「源頼朝」
...北条殿の深窓へも文を通わされる...
吉川英治 「源頼朝」
...深窓で考えていたのだった...
吉川英治 「源頼朝」
...深窓の人でもないくせに...
吉川英治 「忘れ残りの記」
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