...その後に次いで来た深甚な沈退時代を見るにつけてもなおさら我々はこの隆盛期に対して完全な賛美を捧げないわけにはゆかないのである...
スワンテ・アウグスト・アーレニウス Svante August Arrhenius 寺田寅彦訳 「宇宙の始まり」
...特殊条件に関するさらに深甚かつ忠実なる考察を必要とするのである...
石原純 「社会事情と科学的精神」
...そこに深甚なる同情を持って君もゆっくり考えながら終りまで黙って聞いてくれなくちゃ困るよ」と...
海野十三 「暗号数字」
...アバディーンロイヤル診療所の老外科医であるJ・スコット・リデルに深甚な感謝を捧げなければならない...
ジェイムズ・サンヅ・エリオット James Sands Elliott 水上茂樹訳 「ギリシャおよびローマ医学の概観」
...しかし「原大陸」の茫漠(ぼうばく)たる原野以外の地球の顔を見たことのないスラヴの民には「田ごとの月」の深甚(しんじん)な意義がわかろうはずはないのである...
寺田寅彦 「日本人の自然観」
...神祕な宇宙の大虚に對して深甚の崇拜を捧げてゐる...
土井晩翠 「新詩發生時代の思ひ出」
...さして深甚の苦痛を感ぜずに捨てることができるものと思っているらしい...
永井荷風 「西瓜」
...これはお師家(しけ)さんが何か深甚の意味を寓(ぐう)するために...
中里介山 「大菩薩峠」
...その歩(あゆ)みは巨人的でその音楽の後世への影響の深甚(しんじん)さは否むべくもない...
野村胡堂 「楽聖物語」
...後の思想に深甚の影響を及ぼしたアウグスティヌスの如きその事の最も顯著なる一例と見るべきであらう(四)...
波多野精一 「時と永遠」
...翻つて慾情部の反面との結合に関して此上とも深甚なる御留意を望ましく候...
牧野信一 「手紙」
...私は深甚な同情のようなものに刺戟され...
松永延造 「職工と微笑」
...この神童に深甚な興味を寄せているのである...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「神童」
...今から先の三代目という時代の日本というものを文化の面でも切実深甚に考慮しなければならないのだろうと思う...
宮本百合子 「明日の実力の為に」
...深甚な意味をもっていると考えられる...
宮本百合子 「木の芽だち」
...又そのような深い根づよい関心の底にあるより深甚な愛...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...しかも私の日々にあっては不合理の根底が深甚であってね...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...記者は先ず以て深甚の感謝の意を表する...
夢野久作 「東京人の堕落時代」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??