...孰れにしても其半身を求める憧憬に二致がないから――凡ての深入りした經驗は世界の光景の全然一變する刹那を經過するに違ひない...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...君の表現の内容が深入りすればするほど...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...どうしても間違った方向に深入りしたのを悔いないではいられなかった...
有島武郎 「或る女」
...これじゃ深入りしない方が後のためになる...
海野十三 「怪塔王」
...とほうもない遠い国々まで深入りしてゆかなければならないでしょう...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...うっかり深入りしてはと云う警戒心が急に緩んで来たのであった...
谷崎潤一郎 「細雪」
...筑摩家を顛覆(てんぷく)するところまで深入りしたのは河内介の野望に引き擦られた結果だと云うことになり...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...良人は酒と賭博とに深入りし...
豊島与志雄 「土地」
...心ならずも深入りしたために...
中里介山 「大菩薩峠」
...あまり深入りをして万一落ちでもしたらなおさら恥辱だ...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...手前も深入りしちゃならねえ」「…………」八五郎は不平で不平でたまらない様子でした...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...そんなに深入りをする気遣いもあるまい...
山本周五郎 「日本婦道記」
...お茶の趣味に深入りしてやろうと決心したとしますかね...
夢野久作 「狂人は笑う」
...そうした目的以外に深入りを望まぬ傾向が出来たという...
夢野久作 「東京人の堕落時代」
...深入りしておらねばよいが...
吉川英治 「大岡越前」
...「深入りは危険です...
吉川英治 「三国志」
...われの深入りを機会に...
吉川英治 「三国志」
...忠興どのの血気、あのように、深入りしても、大事ありますまいか」細川兵が、余りにも、小牧の敵塁へ近づくのを案じて、秀吉の眼いろを見あげた...
吉川英治 「新書太閤記」
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