...2一つ蚊帳に寢ることは一つ部屋に寢ると云ふよりも遙かに對手との親しみを深くする...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...自ら省みて慚愧の念を深くする...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...私は自分自身の内部生活を反省してみるごとにこの感を深くするのを告白せざるをえない...
有島武郎 「想片」
...これからも益々深くするに違ひない...
石川啄木 「田園の思慕」
...椿岳の画の妙味はその畸行と照応していよいよ妙味を深くする感がある...
内田魯庵 「淡島椿岳」
...ことに父の死後はなおさらに謹みを深くする...
大杉栄 「獄中消息」
...今問題にしようとする金堂壁画の美に至ってはますますその感を深くする...
高村光太郎 「美の日本的源泉」
...横なぐりの風雨を防ぐためには庇を深くする必要があったであろうし...
谷崎潤一郎 「陰翳礼讃」
...では絶対に慎しみ深くするのかと云うと...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...之を他の古書に考へて見るに益々その疑問を深くする...
内藤湖南 「禹貢製作の時代」
...自分で傷を深くするだけの器量しかないのだから...
中里介山 「大菩薩峠」
...さうした場所の印象と魅惑を深くする...
萩原朔太郎 「石段上りの街」
...たとい異土(いど)の乞食(かたい)となろうともふるさとは再び帰り来る処に非ずの感を深くするなり...
林芙美子 「新版 放浪記」
...いわばこの一編のクライマックスの部分においてその感を深くするのである...
平林初之輔 「「陰獣」その他」
...それは却て夏の真昼の静けさを奥深くする...
牧野信一 「眠い一日」
...かへつて後の喜びを深くするだらうと思ひかへした...
水上滝太郎 「大阪の宿」
...いっそうその感を深くする常陸の妻であった...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...布志名浅利氏等に逢うてその感を深くする...
柳宗悦 「雲石紀行」
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