...寝台の上の深々とした羽根蒲団をパッと捲(めく)り挙げてみて...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...あちこちに深々とした黒革張りの安楽椅子(アームチェイア)や...
橘外男 「グリュックスブルグ王室異聞」
...深々とした肱掛椅子がとりまいている...
豊島与志雄 「坂田の場合」
...ちっとも瞬きをしない深々とした眼差です...
豊島与志雄 「白い朝」
...その下は雑草の深々としたところへかかった...
直木三十五 「南国太平記」
...その底に動く藍紫色の・なまめかしいばかりに深々とした艶と翳(かげ)...
中島敦 「光と風と夢」
...非常に深々とした曲だ...
野村胡堂 「楽聖物語」
...「ピアノ四重奏曲第一番=ハ短調(作品一五)」は古典の味のある深々とした良い曲だ...
野村胡堂 「楽聖物語」
...斯う深々とした調子で言ふのでした...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...こう深々とした調子で言うのでした...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...反って深々とした魅力で...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...豐島町一丁目の深々とした路地を入つた奧...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...深々とした林があり...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...夢のやうに深々とした狩に適した森があり...
牧野信一 「歌へる日まで」
...深々とした銀灰色のフアコートが益々重苦し気に見えたので...
牧野信一 「タンタレスの春」
...木蔭が一層深々とした行手の蔭を指さしたりした...
牧野信一 「タンタレスの春」
...それこそ深々とした毛皮か...
牧野信一 「痴日」
...そとは深々としたしぐれが罩(たちこ)めるように降りつづいていた...
室生犀星 「津の国人」
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