...生憎(あいにく)その夜の母のように淡白な態度に出られなかった彼女は...
芥川龍之介 「春」
...村の人達は、富江を淡白な、さばけた、面白い女として心置なく待遇(あしら)つてゐる...
石川啄木 「鳥影」
...志郎は淡白な軍人氣質...
石川啄木 「鳥影」
...という極めて淡白なる性格の人だった...
海野十三 「地軸作戦」
...極めて淡白なるものに過ぎず...
高木敏雄 「比較神話学」
...ただ単に事実を叙しただけに止めてあるところに淡白な趣味が保たれているのであります...
高浜虚子 「俳句とはどんなものか」
...軽い淡白な気もちを持っている小鳥のような女が...
田中貢太郎 「蟇の血」
...彼はまた従来金には淡白なる武男が...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...甚だ淡白な物であったが...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...幽冥説に向って淡白なるほどに...
福沢諭吉 「物理学の要用」
...妻に対して何となく淡白な隔りを感じもしたが...
牧野信一 「小川の流れ」
...二、西洋料理、初夏の野菜、淡白な魚類...
牧野信一 「回答」
...珍らしく淡白な男で...
牧野信一 「女優」
...それが何時もの淡白な注意とは異つて...
牧野信一 「真夏の朝のひとゝき」
...淡白な黒絵もある...
牧野信一 「籔のほとり」
...紅茶は淡白なものですから重いような菓子を出します...
村井弦斎 「食道楽」
...とにかくほかの事とは違うからね」吉良節太郎はつとめて淡白な調子で云った...
山本周五郎 「つばくろ」
...女性に淡白な若ものに見受ける...
横光利一 「旅愁」
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