...けれども陸上では聞く事の出來ぬ氣高い淒(さび)しさが...
太宰治 「お伽草紙」
...周囲の見慣れた景色を一種不思議な淒涼(せいりょう)の雰囲気(ふんいき)で色どるように思われた...
寺田寅彦 「小爆発二件」
...ドアのところで物淒い押し合いへし合いを演じた...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...二目(ふため)とは覗かれない程に淒惨なものであるが...
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
...巌と松とに当る山風が窓に響いて物淒いほどである...
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
...沙ばかりの地平線に落ちようとしてゐる日の色の淒壮な大景を河の彼方に望んで...
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
...松花江の大鉄橋を真一文字に渡る時の響と速力とは物淒いものであつた...
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
...狂氣のやうに物淒い怒號を續ける...
若杉鳥子 「烈日」
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