...さうして俺は淋しかつた...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...終(つい)に大正四年の初冬に別府の同情深い友の家で淋しい敗残者の生涯を終った...
内田魯庵 「硯友社の勃興と道程」
...ひろきこの世に淋しくも...
薄田泣菫 「泣菫詩抄」
...なぜ今もそんな淋しいところに...
橘外男 「墓が呼んでいる」
...淋しい夕暮がきた...
田中貢太郎 「愛卿伝」
...そして淋しく戻つて寝た...
種田山頭火 「其中日記」
...その目的に適するために灰色の制服の一様な単調な淋しいものとなってしまっているのと同様である...
中井正一 「美学入門」
...凡そ幾十枚と知れず淋しげに立連(たちつらな)った有様を今もってありありと眼に浮べる...
永井荷風 「伝通院」
...他から見ても何となく淋しくたよりないものだったのです...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...正月近い淋しい空に...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...遠く淋しいほど面白いもので...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...うら淋しきに靈はほろびよ...
萩原朔太郎 「短歌」
...それまで考えてもみなかった淋しさが...
橋本五郎 「地図にない街」
...彼がとりわけて淋しい房州の一角...
浜尾四郎 「彼は誰を殺したか」
...お出(いで)がなくば淋しかろう位のお言葉は酷(ひど)いではなきか...
樋口一葉 「ゆく雲」
...淋しい不安な感じ...
久生十蘭 「キャラコさん」
...しかし彼は何となく淋しかつた...
横光利一 「悲しみの代價」
...この上、そちがいなくなっては、いとど淋しいぞ...
吉川英治 「私本太平記」
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