...淀みなく返事をしながら...
泉鏡花 「婦系図」
...心の底の底にも何等の淀みもなく...
伊藤左千夫 「古代之少女」
...私は操縦席へ帰ったのです」――三枝の答弁には淀みが無かった...
大庭武年 「旅客機事件」
...水のやうに冷つこい薄明りがそこらに淀み流れかかつて来た...
薄田泣菫 「独楽園」
...ここの淀みで、二十センチばかりの鯉を捕ったこともある...
外村繁 「澪標」
...清い水が瀬を作り淀みを作ってうねうねと流れている...
豊島与志雄 「田園の幻」
...一種の淀みがあることを思わせる...
豊島与志雄 「文学の曇天」
...こうした停滞や淀みは...
豊島与志雄 「文学の曇天」
...子供等が四五人でがや/\と騷ぎながら此溪流の淀みに泳いて居る...
長塚節 「旅の日記」
...その次は」「さア――」お里は言い淀みました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...すこし淀みになった川岸の枯蘆の中にしゃがんで...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...みなの心に淀み残った...
久生十蘭 「海難記」
...もしあの男が……」フェンウィックが言い淀み...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「謎の四つ指」
...遺……」言い淀み...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「煉獄」
...淀み、濁つた水ことごとくを、桔梗いろの大空がなんとそつくりそのいろに染めつくしてしまふので...
正岡容 「下町歳事記」
...淀みのない快活な心が波うって来るのを覚え...
横光利一 「旅愁」
...そこに瞬時に巻き違う寂しさに似たものの淀みもたまって来るのだった...
横光利一 「旅愁」
...白石を下つて間もなく流れは淀み河幅は展ける...
吉田絃二郎 「八月の霧島」
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