...欄干に寄つて涼しい風を呼ぶ人の心にすべて引ツ込んでしまつた頃...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...時が夕景のものであるから成るべく涼しげな感じを起させることに努めました...
上村松園 「螢」
...この荒涼たる成層圏風景を...
海野十三 「宇宙戦隊」
...あそこまで行けば涼しい樹陰と...
丘浅次郎 「戦争と平和」
...大和法隆寺(御物)大和海竜王寺所蔵のものはこれに次ぎ、京都東寺、粟田口青蓮院、嵯峨清涼寺、坂本来迎寺所蔵のもの略これと同じく、また貝葉でなく紙本梵文にも逸品がある...
高楠順次郎 「東洋文化史における仏教の地位」
...とても涼しい気持がした...
太宰治 「正義と微笑」
...松雪院が腰元たちと縁先で涼を納(い)れていると...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...荒涼たる野には秋風が渡った...
田山花袋 「一兵卒」
...空には既に清涼の秋気が充(み)ち渡って...
田山花袋 「蒲団」
...この荒涼な墓場の背景には...
寺田寅彦 「旅日記から(明治四十二年)」
...馴れた自分の家にゆっくり落着いて心とからだの安静を保つのが自分にはいちばん涼しい銷夏(しょうか)法である...
寺田寅彦 「夏」
...野は荒涼として陰鬱(いんうつ)だった...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...円窓のそとにはなぎの若木がならんで砂地のうえに涼しい紺色の影を落した...
中勘助 「折紙」
...暁の涼しいうちに患者を陸軍病院に運び終わり...
永井隆 「長崎の鐘」
...この寺院の荒涼たる広間で...
中里介山 「大菩薩峠」
...一雨ざつと降りさへすれば松の葉もおしろいの葉も埃がすつかり洗はれて秋の涼しさは頓に催すのであらうが...
長塚節 「須磨明石」
...巌谷小波夕涼み足で犬の背なでながらこういう名吟を見ると...
野村胡堂 「胡堂百話」
...涼しいぢやありませんか...
牧野信一 「眠い一日」
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