...新照院附近の井水は濁り又は涸渇せる事實あり...
石川成章 「櫻島噴火の概況」
...病(や)める青草(あをくさ)の萎(な)えむとして水(みづ)の涸(かわ)いたのであつた...
泉鏡太郎 「麻を刈る」
...森はだんだん少なくなる、河は涸れてゆく、鳥はいなくなる、気候はだんだん荒くなる、そして土地は日ましに、愈々(いよいよ)ますます痩(や)せて醜くなってゆく...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「ワーニャ伯父さん」
...憂悲愁(うきかなしみ)が互(たが)ひの血汐(ちしほ)を涸(か)らしたのぢゃ...
シェークスピヤ William Shakespeare 坪内逍遙訳 「ロミオとヂュリエット」
...池といつても水は涸れ涸れで一面絨毯(じうたん)を敷詰めたやうに...
徳田秋聲 「霧ヶ峰から鷲ヶ峰へ」
...あとになって生命の泉が涸(か)れつくしたときにおけるほど...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...この日正午より水道涸渇...
永井荷風 「荷風戰後日歴 第一」
...涸(か)れ果てた泉に甘露(かんろ)が湧く...
中里介山 「大菩薩峠」
...丁度咽喉が涸いてゐたので...
中島敦 「環礁」
...けれどももし詩に涸(か)れて乾(から)びたのが老人なら...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...干涸(ひから)び切った醜女があんなにも水々しい妖艶な女と変じ...
西尾正 「陳情書」
...安玩具などを声を涸(か)らして売っております...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...多くの井戸が涸れてしまつた...
正宗白鳥 「水不足」
...涸(か)れ声で語り散らす...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...貧民の膏血を涸(か)らして自ら肥えるのを見てゐる...
森鴎外 「大塩平八郎」
...乾涸(ひから)びた咽喉(のど)を潤おすべくグッと唾液(つばき)を嚥み込んだ...
夢野久作 「狂歌師赤猪口兵衛」
...鼠すらも食い尽しておりまする」「兵糧米の涸渇(こかつ)はすでに幾月も前からだが...
吉川英治 「黒田如水」
...どこも水涸(か)れ涸(が)れな姿だった...
吉川英治 「私本太平記」
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