...あの液汁が余りに盛んに下から上へ上ると花は咲きません...
石川三四郎 「農民自治の理論と実際」
...それで甘い液汁を舐める舌のやうなものを突込む...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...蜂はその※の中に一杯になつた甘い液汁と籠の中の二つの花粉の球を持つてゆく...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...舐めて来た液汁と咬みとつた花粉の粒とが消化作用で美味しい果(かこう)に変つてしまふ...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...そんな液汁が四方に流れ出て...
梅崎春生 「黄色い日日」
...その消化器官の液汁(えきじゅう)を...
海野十三 「爬虫館事件」
...生命の液汁はことごとく観念となって凝結していた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...圧搾器のために液汁(しる)が多く取れたんだ...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...余は一つ取つて籃に刺してあつた庖丁でむいて見たら液汁の滴る甘い梨であつた...
長塚節 「佐渡が島」
...「液汁(みづ)出(だ)したばかりにやちつた痛(えて)えとも...
長塚節 「土」
...單純(たんじゆん)に水(みづ)へ醤油(しようゆ)を注(さ)した液汁(したぢ)に浸(ひた)して騷々敷(さう/″\しく)饂飩(うどん)を啜(すゝ)つた...
長塚節 「土」
...それでも狡獪(かうくわい)な雀(すゞめ)の爲(ため)に籾(もみ)のまだ堅(かた)まらないで甘(あま)い液汁(しる)の如(ごと)き状態(じやうたい)をなして居(ゐ)る内(うち)から小(ちひ)さな嘴(くちばし)で噛(か)んで夥(したゝ)かに籾殼(もみがら)が滾(こぼ)された...
長塚節 「土」
...液汁(みづ)は幸(さいは)ひにぱつちりと點(てん)を打(う)つたのみで別段(べつだん)擴(ひろ)がりもしなかつた...
長塚節 「土」
...沈欝にして生々(なま/\)し溶(とろ)けた金のまみれつく液汁木質さながらだつた...
ジャン・ニコラ・アルチュール・ランボー Jean Nicolas Arthur Rimbaud 中原中也訳 「ランボオ詩集」
...ブドウの実は誰れでも知っているように甘い液汁を含んだ漿果で味が佳(よ)い...
牧野富太郎 「植物記」
...液汁は、芳醇とまではゆかないにせよ、とにかく長年の間くさりもしないで発酵していた葡萄のつゆであった...
宮本百合子 「あとがき(『宮本百合子選集』第七巻)」
...童女の経水(けいすい)とを混ぜ合せた液汁を長羅に飲ませるために苦心した...
横光利一 「日輪」
...先日から煮溜めた砂糖黍の液汁に浸した小豆餅が...
横光利一 「夜の靴」
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