...日に幾臺となく自動車の馳走する九十九折せる坦道を小涌谷の方へ降りてゆく順路に沿うて歩いてゆくと道の右方にあたつて舊東海道の通ずる古い大溪谷の眺望が深く抉つたやうに展望される...
近松秋江 「箱根の山々」
...三月二十二日(日曜)箱根小涌谷の三河屋二階...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...それから種々な問題が涌(わ)いて来る...
正岡子規 「病牀六尺」
...目には涙が涌(わ)いて来た...
森鴎外 「渋江抽斎」
...1210この胸から満足が涌いて来(こ)ぬ...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...涌谷どのはじめ、一同たましいも消えるおもいであった...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...涌谷どの、奥山大学は不参...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...「涌谷との往来はどうだ」――まったくないといいます...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...「涌谷と、ほう」――御承知のように、登米(とめ)郡寺池は、遠田郡涌谷の北に当り、互いに領分が接しております...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...涌谷さまも松山どのもそうでしょうが...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...――涌谷さまから手紙があった...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...いまは寒さがきびしく、涌き水は氷って、つららが垂れているし、歯朶類は枯れて、みじめにちぢれた葉が、川から吹きあげる風に、音もなくふるえていた...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...自分が涌谷や松山と疎遠になったことも...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...おまえのことは雁屋(かりや)に頼んでやる」「涌谷さまにどんな御思案があったとお思いですか」「わからない」甲斐は片手を伸ばして空の火桶を撫(な)で...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...涌谷さまがおまえをよこしたのは...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...――涌谷は人が変った...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...涌谷と松山(茂庭周防)とおれとで合議をしたとき...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...人払いのうえ涌谷さまの申立てを聞いたという」これは涌谷からの使いで知ったことだ...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
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