...我蔭の消ゆると共に人は幻滅の悲哀に打たるゝであらう...
石川三四郎 「土民生活」
...消ゆとは知れど、さこそ、われ人のまみをば思ひづれ...
薄田泣菫 「泣菫詩抄」
...忽ちオイリディーツェは消ゆるが如く...
高木敏雄 「比較神話学」
...白雲のほとおこり消ゆ花の雨昭和九年四月十三日 大阪に在りしが野風呂の招きにて昨夜遅く嵐山...
高浜虚子 「五百句」
...先に結びし*約束と誓いづくに今ありや?會議と男子の謀らひと盃擧げし約束と 340信を繋げる握手とはすべて烟と消ゆべきや?長時に亙り...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...涙の谷にさまよひてねぬ夜の夢に驚けばこゝにバイロン血に泣きて「死と疑の子」となのりこゝにシルレル聲あげて「理想は消ゆ」と※ぶなり...
土井晩翠 「天地有情」
...パイプは消ゆると感ずなり...
ジャン・ニコラ・アルチュール・ランボー Jean Nicolas Arthur Rimbaud 中原中也訳 「ランボオ詩集」
...何万となくいずれもあるいは疲(つか)れあるいは負傷して消ゆることなき地獄の青い火の中に...
新渡戸稲造 「自警録」
...出來ずは一時の榮花に末は野となれ山路の露と消ゆるもよし...
一葉 「暗夜」
...昔より恋にたとへし虹なれど消ゆることいと遅き山かな夏の朝の山上の虹のいつまでも消えない消息を逆に喩への方から引出さうとするので...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...父の俥の音が消ゆると...
牧野信一 「父の百ヶ日前後」
...パタパタとなる草履の音がBの家の玄関に消ゆるまで耳をそばだてゝゐた...
牧野信一 「昔の歌留多」
...その人これじゃとてもわが臭名は消ゆる期なしと悟り...
南方熊楠 「十二支考」
...生の焔は今消ゆるかとばかりかすかにゆらめいて居る...
宮本百合子 「悲しめる心」
...暫時にして消ゆる...
武者金吉 「地震なまず」
...(消ゆ...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...国々こぞり立ち 国々たゝかふよべの夜雲(よぐも)と 消ゆあり暁(あけ)の出づ日と 燃ゆあり神代を今と...
吉川英治 「上杉謙信」
...消ゆべくもない力で...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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