...舌者の声を打消すばかり...
泉鏡花 「海城発電」
...語尾を消すのもそれから何か云ひかけて途中で切つてしまつたりするのも一つ/\私は気にしないではゐられませんでした...
伊藤野枝 「妾の会つた男の人々(野依秀一、中村弧月印象録)」
...かき消すように消え失(う)せていた...
海野十三 「独本土上陸作戦」
...ヘビが底深くやみの中へ姿を消すころには...
江戸川乱歩 「影男」
...ぱちんと電氣を消す音を聞きながら僕は梯子段をすべり落ちるやうにおりてしまつた...
小穴隆一 「二つの繪」
...如何(いかん)ともこれを打ち消すことはできません...
橘外男 「仁王門」
...何かある醜い夢がそのまま姿を掻消すのを見守るもののように...
チェスタートン Chesterton 直木三十五訳 「サレーダイン公爵の罪業」
...(電灯を消す)電気がつく間は...
カレル・チャペック Karel Capek 大久保ゆう訳 「RUR――ロッサム世界ロボット製作所」
...休まず働いている自然の手がその痕跡(こんせき)をぬぐい消すにはまだ幾日か待たなければならなかった...
寺田寅彦 「芝刈り」
...一體どうしたことだろう?――この打ち消すべからざる...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...これはどうしても消すことができません...
中里介山 「大菩薩峠」
...頭の鉄輪にのせた蝋燭(ろうそく)を消すことはまだ忘れている...
中里介山 「大菩薩峠」
...かき消す様に見えなくなってしまった...
中里介山 「法然行伝」
...そんな事を」と三千代はすぐ打ち消す様に云った...
夏目漱石 「それから」
...何よりも大切なのは早く不機嫌を取消すことであった...
原民喜 「出発」
...あたかも殺人犯の足跡を消すように仕組まれているかのよう...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「ギルレイ」
...かゝる耐へ難い恐怖を消す為には始終酔はなければならなかつた...
村山槐多 「悪魔の舌」
...そして短檠(たんけい)の灯をふき消すと...
吉川英治 「新書太閤記」
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