...強い意識から起こって来る不安はどうしても消す事ができなかった...
有島武郎 「或る女」
...かき消すようにその長い顔は消えた...
海野十三 「四次元漂流」
...同時にかき消すように消え失せた...
海野十三 「霊魂第十号の秘密」
...これを絶滅すると同時にうじもこの世界から姿を消す...
寺田寅彦 「自由画稿」
...そして生きている限り憂悶と悲しみを消すよしもない人...
峠三吉 「原爆詩集」
...ふっと提灯を吹き消すのが眼についた...
豊島与志雄 「現代小説展望」
...それから急に抱かなくなったじゃありませんか」健三は事実を打ち消す気もなかった...
夏目漱石 「道草」
...掻き消すやうに見えなくなりました」「どんな具合に?」「大地がポーツと明るくなつて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...何よりも大切なのは早く不機嫌を取消すことであった...
原民喜 「出発」
...二十三人もの人間が海の上で雲散霧消するなんてことはあるべきいわれがないと思った...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...または手を袖にしていたずらに日月を消するのみにて...
福沢諭吉 「学問のすすめ」
...もう近い間にあの輝きを消す頃であらう...
牧野信一 「凩日記」
...そうすると坊さんが言うには「今のお話しのうちの意志の自由を打消すという事は吾々の宗旨で平生いう所の他力信心に似て居る」というた...
正岡子規 「病牀苦語」
...馬鹿なことを」と云ひ消す処よし...
三木竹二 「両座の「山門」評」
...バケツをさげてノソノソと姿を消す...
三好十郎 「肌の匂い」
...ために日ごろの良質のものまで姿をかき消す惧れもあった...
横光利一 「旅愁」
...上落合の新居に全部を費消す...
吉川英治 「年譜」
...火事を消す手使いに駈けて行った...
吉川英治 「牢獄の花嫁」
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