...心頭にあった憎しみが自ら消えると...
芥川龍之介 「さまよえる猶太人」
...わたしを木村にしいて押し付けた五十川(いそがわ)のおばさんは悪い……わたしの恨みはどうしても消えるものか...
有島武郎 「或る女」
...消える怪人ひとりの背広の紳士が...
江戸川乱歩 「怪奇四十面相」
...消えるかと思うとまた現われる...
寺田寅彦 「夏」
...自己満足的な低劣なジャーナリズム(ジャーナリズムは併し本来そういう低劣なものではないのだが)の欲するままに躍っては消える流行に過ぎないと云うことにもなるだろう...
戸坂潤 「イデオロギー概論」
...白山の雪は消えることがございません...
中里介山 「大菩薩峠」
...気温が或る程度まで上昇すると霧は消えるはずである...
中谷宇吉郎 「霧を消す話」
...横から見るときその影が消えるがごとく薄くなって...
夏目漱石 「野分」
...(スタンド消える)妹 あら...
新美南吉 「ラムプの夜」
...時々すっと消えるくせがある」ペリトリ王子の予想がピタリ当った...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「王冠の重み」
...山のはしに落ちかけた赤い夕日の最後(さいご)の光が空から消えるころまで...
マロ Malot 楠山正雄訳 「家なき子」
...言葉の消えるときが来るのが...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...消える)……あのう...
三好十郎 「冒した者」
...それきり消えるようにいなくなってしまったことを残念でたまらぬように思召(おぼしめ)しては...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...もしこの心持が消える時が来たら...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...助けてーッ」ひらき戸から奥へ消える時...
山本周五郎 「お美津簪」
...遠い沖の果てには薄白い雲の群が、もや/\湧き上つて、勢よく伸びるでもなく、消えるでもなく、地平線上にたゝなはつてゐる...
吉江喬松 「伊良湖の旅」
...そして彼らが座から消えるのを待って...
吉川英治 「私本太平記」
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