...その夜の明け明けにもはや命が消える...
伊藤左千夫 「去年」
...何時になったらば消えるであろうか...
伊藤左千夫 「茶の湯の手帳」
...そして直ぐに消える...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...どうしてもそれまで起きていられないので燈火の消える時刻を突留める事が出来なかった...
内田魯庵 「鴎外博士の追憶」
...消えるように逃げさってしまったのです...
江戸川乱歩 「青銅の魔人」
...戦場が消えると、町はずれの森蔭の草地が現われる...
寺田寅彦 「ある幻想曲の序」
...場合によっては第四次第五次の付け句素材までが一分間ぐらいの間に相次いで電光のごとく現われては消えることもあり...
寺田寅彦 「連句雑俎」
...消える面積よりは燃えひろがるほうが速い...
永井隆 「長崎の鐘」
...「さようならア時ちゃん!」若々しい男の声が窓の下で消えると...
林芙美子 「新版 放浪記」
...男にしては、すこしやさしすぎる横顔が、瞬間、燐寸(マッチ)の灯(ほ)影の中へ浮びあがって、また消える...
久生十蘭 「キャラコさん」
...――もう、若松から消える...
火野葦平 「花と龍」
...そして米屋は内に消えるが...
牧野信一 「心象風景(続篇)」
...こずき回しながら山上への路へ消える)隊一 元々あれは...
三好十郎 「天狗外伝 斬られの仙太」
...嗄々(かれがれ)な所々が消えるような声で経を読んでいるのが身にしみもし...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...鈍(のろ)くさいが消えるときにはすぐ消えてしまふ奴だと...
室生犀星 「めたん子傳」
...鏡の反逆作用でスッと消える……初めて自分一人になってホッとするのだ...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...私は火鉢の炭火の消える方が気にかかった...
横光利一 「夜の靴」
...九尺二間の軒と軒とが挟(はさ)み合っている孔雀長屋(くじゃくながや)の路次(ろじ)へションボリ消える...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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