...水戸は水戸で火の消えた煙草をしきりに吸いつつ硝子戸越しに泡立つ海面へ空虚な目を停めていた...
海野十三 「地球発狂事件」
...そうして赤線で消されて...
太宰治 「トカトントン」
...跡方もなく消えた一家の犇々(ひしひし)と身に迫る切なさから...
田畑修一郎 「鳥羽家の子供」
...山田美妙(やまだびみょう)のごとき彗星(すいせい)が現われて消え...
寺田寅彦 「科学と文学」
...おそらく世界第一の火災国たる日本の消防がほとんど全く科学的素養に乏しい消防機関の手にゆだねられ...
寺田寅彦 「函館の大火について」
...甚だ豪勢な怒号で一たまりもなく吹き消されて了う...
戸坂潤 「社会時評」
...立ち消えになるか...
中谷宇吉郎 「写真と暮した三十年」
...元町の仙太は消化しきれない樣子です...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...「瞳が痛いから電気消しますよ...
林芙美子 「放浪記(初出)」
...見なおしたときには、消えていた...
火野葦平 「花と龍」
...「昨日のお話は立消(たちぎえ)になったが...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...草をおし分けるばさばさという音が消えたので...
本庄陸男 「石狩川」
...何処へともなく消え失せたのである...
牧逸馬 「沈黙の水平線」
...消ゆるがごとき足取りで...
マクドナルド George MacDonald 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...どこから出したか小さな消し炭で雑記帳の上へがりがりと大きく運算していたのです...
宮沢賢治 「風の又三郎」
...影を消すのが全く無功ではないでしょう...
森鴎外 「食堂」
...店はもう提灯を消し...
山本周五郎 「新潮記」
...人の顔らしいものを地べたに描(か)いては消したりして遊んだ...
夢野久作 「人の顔」
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