...食ったものが好く消化れると云うことは...
モオパッサン 秋田滋訳 「ある自殺者の手記」
...あの霜は一日中消えないのであろう...
石川欣一 「可愛い山」
...二人の消防手は、いつの間にか、舗道(ほどう)の消火栓の前で、力をあわせて、重い鉄蓋(てつぶた)をあけようと試みていた...
海野十三 「空襲葬送曲」
...深海魚(しんかいぎょ)の燐光(りんこう)が気味(きみ)わるく点(つ)いたり消えたりするところもとび越えて...
海野十三 「ふしぎ国探検」
...だがこれはなんという場外れな回想なのであろう!売店のサモワルに火が消えて...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「頸の上のアンナ」
...西欧では今光が消えかかり...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...その後の彼等の親しい態度のなかに解消してしまったし...
豊島与志雄 「非情の愛」
...奇怪な現象が消滅すると共に...
中里介山 「大菩薩峠」
...フリーダは電燈を消してしまい...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...遠く消えてゆく鐘の音だの...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...アド三服みて消燈...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...植物中最も滋養分に富むものなるが極めて柔(やわらか)く煮ざれば消化悪し...
村井弦斎 「食道楽」
...丁度火消人足(ひけしにんそく)が谷町で火を食ひ止めようとしてゐる所であつたが...
森鴎外 「大塩平八郎」
...霊等消えよ、目の上なる暗き穹窿(きゅうりゅう)...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...何も不思議はねえさ」と云い消したので...
夢野久作 「暗黒公使」
...鼻の表現ばかりは掻き消す事も吹き払う事も出来ないのであります...
夢野久作 「鼻の表現」
...先年までは、犬千代という強敵が居、消極的に、失恋を待っていたら、とても勝目はないので、あらゆる智慮と熱情をもってそれと闘ったが、もう自分の恋を脅威(きょうい)する相手は、(寧子をたのむ)といって国外に去り、その後、桶狭間の合戦の後、ふたたび御勘気をゆるされて、城内へ帰参してはいるが、もう以前のように、この家(や)へ近づいているふうも見えないのである...
吉川英治 「新書太閤記」
...我々は窓の一つに潜り込んで殆ど消えてしまった壁面彫刻の意匠を読み解こうと無駄に足掻いたが...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「狂気の山脈にて」
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