...無我の祈祷に浸り切った...
有島武郎 「クララの出家」
...紅葉の頃の函嶺へ湯に浸りに行つたこともあつた...
徳田秋聲 「浪の音」
...」彼はのう/\した気分で湯に浸りながら...
徳田秋聲 「芭蕉と歯朶」
...さういふ知識は十年くらゐ身體ごと浸りこむべきであらう...
徳永直 「光をかかぐる人々」
...ぼんやり浸り込んでいた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...またお常の茶屋へ入り浸りました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...水の中に浸りながら浮いています...
ジョナサン・スイフト Jonathan Swift 原民喜訳 「ガリバー旅行記」
...酒浸りのために黒ずんだ顔色...
エドガア・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「群集の人」
...酒浸りのごろつきが高価な椅子に座り...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「煉獄」
...斯んな心残りも感じた――折角ヒトが快い落着に浸り得たものを...
牧野信一 「坂道の孤独参昧」
...お前ゆえの苦痛に浸りながら...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トニオ・クレエゲル」
...我々はその思想の指導によつて經驗の特殊の中に浸り...
三木清 「唯物史観と現代の意識」
...フランスではロダンの為事場(しごとば)に入り浸りになっていて...
ライネル・マリア・リルケ Rainer Maria Rilke 森鴎外訳 「家常茶飯」
...たちまち水浸りになりそうな表情をして...
山之口貘 「ダルマ船日記」
...湯に浸りに来る者達は...
横光利一 「馬車」
...しかし、湯に浸り、足を延ばして眼を瞑っているうちに、あるあきらめに似た心が頭にのぼって来た...
横光利一 「旅愁」
...かをる油に打浸り...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集拾遺」
...その喜びに私はひそかに浸り得たのであつたが...
芝不器男 「不器男句集」
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