...死ぬまで……そうだ死んでもこの苦しみに浸りきらずに置くものか...
有島武郎 「或る女」
...皆しゃがんで肩まで湯に浸り...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...海岸の家で始めの三十日間は海の中に浸りつゞけて可なり自由な若々しい生活をした...
伊藤野枝 「惑ひ」
...渠の利害に浸りながらそれに捉はれない性情が...
田山録弥 「西鶴小論」
...病気の魚がその空気に浸りに来たのかと想像されるほどであった...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...良人は内(うち)に妾(しょう)を置き外に花柳の遊びに浸り今年の春離縁となりしが...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...自分と同じように疲憊(ひはい)しきった音楽の中に浸り込んだ...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...古い喪の悲しみのうちに浸り込んでいた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...その醜悪な自分を嘖む気持ちで酒に浸り...
豊島与志雄 「白蛾」
...そして暖かい伊豆のいで湯に浸りながら漸くに貯えた乏しい生命を...
中谷宇吉郎 「雪後記」
...たゞ一と粒種の三河屋の希望を喪(うしな)つた悲みに浸り切つて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...夜の夜中に温泉に浸り...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...たゞそんな予猶に浸りたかつたのだ...
牧野信一 「坂道の孤独参昧」
...水の流れへ浸り込むと...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...だってあなたは小さいじぶんから和田へ入り浸りで...
山本周五郎 「はたし状」
...それぞれの人種は死に接した孤独に浸りながら...
横光利一 「上海」
...乏しい灯影の下にずぶりっと浸りながら...
若山牧水 「みなかみ紀行」
...N君の泊まっている家はこの芸術に浸り込んだような形勝の地にあった...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
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