...爾(なんじ)の父と母とを尊敬せよ……これは日本人に深く浸み込んだ特性である...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...朧々(おぼろおぼろ)の物影のやをら浸み入り広ごるに...
上田敏 上田敏訳 「海潮音」
...さみどりの水はわが松板の船に浸み透りて...
アルテュル・ランボオ 上田敏訳 「醉ひどれ船」
...この気むずかし屋の癇癪(かんしゃく)もちの動物的な汚れが浸みこんでいるように見える老人の周囲に出没するのは何も心から...
海野十三 「仲々死なぬ彼奴」
...土地が堅いために幾月もの間浸み込まずに腐るのです...
江南文三 「佐渡が島から」
...氷のやうな冷たさがぢつと其齒に浸みる...
高濱虚子 「俳諧師」
...冷たい厭な物が骨にまで浸みたように思って大異は我に返った...
田中貢太郎 「太虚司法伝」
...すべての階級に広く浸み込んでいるので...
中谷宇吉郎 「古代東洋への郷愁」
...都鄙を通じて根強く浸み渡っていたものである...
中谷宇吉郎 「米粒の中の仏様」
...もっと文化が国の隅々にまで浸み込んだ時代が来るまでは...
中谷宇吉郎 「墨色」
...自分のおちぶれを身に浸みて感じるのであつた...
林芙美子 「朝夕」
...土間にこぼれた湯はすっかり土の肌に浸みてしまってもとの通りになりましたが...
林芙美子 「クララ」
...金五郎夫婦の骨身に浸みた...
火野葦平 「花と龍」
...明け放れた空に浸みとおった朝日の黄色っぽい色と...
本庄陸男 「石狩川」
...玉子焼へ油の浸みた紙を敷いてその中へ半分ほど流し込んで今の通りに焼くとソバ入りのカステラが出来ます...
村井弦斎 「食道楽」
...ニタは山水の浸み出してじみじみとしている所である...
柳田國男 「地名の研究」
...流れては浸み込みして大きな花ビラのように拡がってゆく...
夢野久作 「継子」
...血管にまで金が浸みこんだ人間の人格は...
吉川英治 「折々の記」
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