...歯の浮くような男だった...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「和製椿姫」
...(あぶない)同時に体が浮くようになった...
田中貢太郎 「飛行機に乗る怪しい紳士」
...一と昔前はそう云う御自身が歯の浮くようなハイカラ振りに身を窶(やつ)していた時代もあるのだが...
谷崎潤一郎 「蓼喰う虫」
...煙突みんな煙を吐く空に雲がない(八幡製鉄所)ルンペンが見てゐる船が見えなくなつた(若松風景)ぎつしりと帆柱に帆柱がうらゝか( 〃 )入雲洞房二句窓にちかく無花果の芽ぶいたところひさしぶり話してをります無花果の芽□・もう死ぬる金魚でうつくしう浮く明り徹夜して句集草稿をまとめた...
種田山頭火 「行乞記」
......
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...漁師は浮き袋でも木箱でもなんでも浮く物を投げてよこすだろう...
永井隆 「この子を残して」
...白い聖母像がすがすがしく逆光に浮く...
永井隆 「この子を残して」
...四海の中(うち)が浮くか沈むかという時勢であるそうな...
中里介山 「大菩薩峠」
...開け立てに齒の浮くやうな音を立てましたが...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...開(あ)け閉(た)てに歯の浮くような音を立てましたが...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...身も浮くばかりに泣いて居るのです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...宙にでも浮くような気持でここから走り出したんでござんすが...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...全くこの二席の空高く浮く昼月の美しさに比べ見て...
正岡容 「我が圓朝研究」
...雨水に浮く柿の花を見ている...
宮本百合子 「雨と子供」
...二羽 三羽 霧のかかつた水際に 黒い小鴨が游いでゐる私は林の小徑を出る ――それとなし彼らはくるりと向きをかへるやがて一羽は空に揚る 一羽は水の面を飛ぶ 一羽はあとに殘される彼は周章てて水を打つ 水を打つ やつとからだが宙に浮く 仲間と違つた方角へ...
三好達治 「鴨 一」
...三ツ鱗(うろこ)の紋が白く浮く...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...脂汗の浮くのを覚えた...
蘭郁二郎 「夢鬼」
...寸分違わぬ空に浮く夢の...
蘭郁二郎 「夢鬼」
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