...おでんで濃い茶に浮かれ出した...
泉鏡花 「開扉一妖帖」
...こういう浮かれた綽名には最早誰れも声を潜めねばならなかった...
「草藪」
...花や月に浮かれてお歩きになつた事はございますけれども...
太宰治 「右大臣実朝」
...村のひとたちをひとりも見のがすことなく浮かれさせ橋を渡って森を通り抜けて...
太宰治 「逆行」
...花に浮かれて戯れるのと大した違ひはないやうに見える...
谷崎潤一郎 「二月堂の夕」
...晝間から浮かれて居ることがあります...
谷崎潤一郎 「幇間」
...父親や村の若い人たちは終いに浮かれ出して...
徳田秋声 「足迹」
...言い知れぬやさしいつつましい浮かれ心が...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...防寨の上で浮かれきっている最中だ...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...自分から浮かれだしてきて...
豊島与志雄 「天狗の鼻」
...浮かれ浮かれて身を売った...
中里介山 「大菩薩峠」
...いよいよ春が来たなと浮かれ出したのもわずか二三日(にさんち)の間である...
夏目漱石 「琴のそら音」
...隠れん坊に浮かれて...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...此時節より通ひ初(そむ)るは浮かれ浮かるゝ遊客ならで...
樋口一葉 「たけくらべ」
...思ひ切つて払つた金だけの値打のある面白さに浮かれてゐる...
ゲオルヒ・ヒルシユフエルド Georg Hirschfeld 森林太郎訳 「防火栓」
...気の早い連中はもう瓢箪やらお面やらを持つて浮かれ出さうとしてゐるのを他所に見て...
牧野信一 「やぶ入の前夜」
...夜半の嵐を大きく胎んでいる我が世の春を大浮かれに彼らは浮かれていた...
正岡容 「寄席」
...はかなくかぐわしい夢に浮かれる人々も亦...
夢野久作 「鼻の表現」
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