...わッと浮かせるようじゃないか...
泉鏡花 「婦系図」
...遁腰(にげごし)の膝を浮かせる...
泉鏡花 「婦系図」
...とにかく赤見沢博士という大学者は仔猫を宙に浮かせるような奇妙な実験をしてみせる...
海野十三 「鞄らしくない鞄」
...つまらないこと……私はもう本当にさきへやすませて貰います」かつ子が噛んですてるようにいって腰を浮かせるのを...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...右手を浮かせると...
高見順 「いやな感じ」
...次にこの土器に水を同じ高さに入れておいてこの木栓を浮かせると両方の棒は同高になること勿論である...
寺田寅彦 「変った話」
...船全体をある程度まで浮かせることの方が...
中里介山 「大菩薩峠」
...長々と身体を浮かせるところにある...
中谷宇吉郎 「温泉2」
...薄き化粧をほのかに浮かせるは...
夏目漱石 「虞美人草」
...足をたゝきから浮かせるやうにしてゐた...
林芙美子 「浮雲」
...少し躰を浮かせるようにして左足を地袋の上へ引き込む...
久生十蘭 「魔都」
...浮かせる準備をするんじゃ...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「幽霊島」
...それはまつたく聴き手の歯を浮かせるに適当なヴイオロンの音のやうに...
牧野信一 「「学生警鐘」と風」
...私たちでできることならよろこんでさしてもらいましょう」物静かな旦那は静かに身体を浮かせるように湯槽のへりのほうへ移ってゆきながら...
正岡容 「寄席」
...あわよくばその案内人の家へ泊りこんだりして宿賃を浮かせる算段をする...
矢田津世子 「神楽坂」
...最初彼は彼女の腰へ手を掛けて身體を浮かせるやうにして...
ピエル・ロチ Pierre Loti 吉江喬松訳 「氷島の漁夫」
...女将は、この子の、ふだんからそうであるが――何かしら淋しげなのを、浮かせるように、「もっと、すばらしい物をお考えよ...
吉川英治 「かんかん虫は唄う」
...出張費稼(かせ)ぎの小金を浮かせるのを役得(やくとく)としていたから...
吉川英治 「新・水滸伝」
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