...かかる場合の習慣にて種々の浮説これに伴って起こり...
井上円了 「おばけの正体」
...咄嗟(とっさ)に兎角(とかく)の文句も浮かばず...
谷崎潤一郎 「少将滋幹の母」
...また日本の浮世絵芸術が外国人に発見されて後に本国でも認められるようになった話ともやはり似ていて...
寺田寅彦 「ラジオ・モンタージュ」
...其様(そん)な事で彼は甲州街道の浮浪犬(ふろういぬ)になり...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...然しその時彼の頭に浮んだ馬は...
豊島与志雄 「愚かな一日」
...水面に浮んでびっくりしてるのも...
豊島与志雄 「鴨猟」
...三度目に津田の姿が眼に浮んだ時...
夏目漱石 「明暗」
...我慢の微笑を浮べます...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...その口邊には刻薄な冷笑が浮ぶのです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...ことに夜にはこんな考えがとかく浮んできましてね...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「審判」
...三も空に浮かびあがっている...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...ぷりぷりして岩の間にかくれたのだといふ空想が続いて浮ぶ...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...ただ浮いてくれさえすればいい...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「四日闇夜」
...いくつも水の上に木の葉のやうに浮かんでゐるボートや...
牧野信一 「熱い砂の上」
...浮山 どうしてだよモモコ?モモ ううん...
三好十郎 「冒した者」
...火にかけたら最初の内浮いて来るアクを幾度(いくど)も掬(すく)い取ってそれから玉葱(たまねぎ)一つ人参(にんじん)二つ...
村井弦斎 「食道楽」
...おっ母アが分別つけてやってきてくれたものと思っていた……」口元に浮いていた微笑が消えて...
矢田津世子 「反逆」
...湯気の中に浮いている...
吉川英治 「新書太閤記」
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