...父はまだ微笑を浮べたまま...
芥川龍之介 「少年」
...急にはっきり浮んで参りました...
芥川龍之介 「報恩記」
...我は今こそ浮世の樣をも見ることを得つれ...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...次に浮石並に火山岩塊...
石川成章 「櫻島噴火の概況」
...年の至らぬのと浮いた心のない二人は...
伊藤左千夫 「野菊の墓」
...『思ひの外なる御驚(おんおどろき)きに定めて浮(うわ)の空(そら)とも思(おぼ)されんが...
高山樗牛 「瀧口入道」
...浮雲みたいな人道主義的な昂奮――これで...
武田麟太郎 「日本三文オペラ」
...村のひとたちをひとりも見のがすことなく浮かれさせ橋を渡って森を通り抜けて...
太宰治 「逆行」
...その時ふと瑠璃光の胸に浮かんだ...
谷崎潤一郎 「二人の稚児」
...一種気楽げな表情がたちまちその顔に浮かんだ...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...眼一ぱいに否むしろ顏一ぱいに不安そうな物問いたげな色を浮かべながら...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...自分から浮かれだしてきて...
豊島与志雄 「天狗の鼻」
...重大な問題が頭に浮びました...
豊島与志雄 「幻の園」
...見晴らす水面(すいめん)の右の方(かた)には夜の佃島を雲の如く浮ばせ...
永井荷風 「江戸芸術論」
...* 浮世絵の哲学は或る頽廃(たいはい)的なる官能の世界に没落し...
萩原朔太郎 「詩の原理」
...たゝきに並んでゐる卓子の上は白い埃が浮いてゐた...
林芙美子 「浮雲」
...一向浮いて来ない...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...明るいときにはそれも気附かず矢鱈と浮き上っているのが不審だった...
横光利一 「旅愁」
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