...ふかりふかりと浮いつ沈んつ音なく頭を進めるのに似て...
泉鏡花 「遺稿」
...妻はふたたび浮かぬ顔に帰ってうつぶせになにものかを見ている僕は夜具をはねのけた...
伊藤左千夫 「去年」
...二人の時だけに見せる淫蕩(いんとう)な笑いを顔一杯に浮べていた...
海野十三 「白蛇の死」
...丸顔の線の軟らかなふわりとした顔が浮かんでゐた...
田中貢太郎 「雨夜詞」
...」「そのとき思い浮かばなかったのですか? 血の流れるその傷跡...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 大久保ゆう訳 「サセックスの吸血鬼」
...ぽかりと水面に浮んでくる...
豊島与志雄 「春の幻」
...これが浮世...
永井壮吉 「偏奇館吟草」
...大洋に浮ぶ島々のように...
中里介山 「大菩薩峠」
...二人には浮気があつて...
中原中也 「在りし日の歌」
...今でも啄木を思ふと両国の明星座の楽屋で鶯笛を吹いた可哀らしい啄木が浮んで来る...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...水着や浮袋やサンド・パラソルを本日お送りいたしておきました...
牧野信一 「〔婦人手紙範例文〕」
...台場のやうに浮んでゐるのは...
牧野信一 「岬の春霞」
...また時には居所から浮かび上がり泳ぎ廻ります...
武者金吉 「地震なまず」
...苦心の跡の見えるものだ」微笑を浮かべながら源氏はこの手紙に目を落としていた...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...浮舟がうなずいているのが可憐(かれん)であった...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...女が能くやる隠れた微笑みをうっすりと浮ばしたのであった...
室生犀星 「香爐を盗む」
...浮上ったような蚯蚓腫(みみずば)れや...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...あわだった水面に浮(う)きあがってきたのを見ると...
吉川英治 「神州天馬侠」
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