...この誤つた形式偏重論者の喝采などに浮かされない事だ...
芥川龍之介 「芸術その他」
...一刹那ギョッとした様な表情を浮べました...
江戸川乱歩 「双生児」
...机が宙に浮いたり...
江戸川乱歩 「探偵小説の「謎」」
...あなたは莫迦(ばか)に浮気じゃないか...
太宰治 「彼は昔の彼ならず」
...頬に幽(かす)かな憫笑(びんしょう)を浮かべた...
太宰治 「乞食学生」
...長火鉢の向うに坐っていた主婦はものものしい顔にわざとらしい微笑(えみ)を浮べて...
近松秋江 「うつり香」
...大佐は唇に冷笑を浮べた...
コナンドイル Conan Doyle 三上於莵吉訳 「白銀の失踪」
...ぽっかりと浮いてはまた沈んでいた...
豊島与志雄 「オランウータン」
...浮べる微笑もおずおずとしている...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...篭屋の小母さんがほおずきを霊前に供えてくだされば山下君の赤い鼻が目に浮かび...
永井隆 「長崎の鐘」
...足で岩を蹴るようにして浮き上ってくる...
中谷宇吉郎 「真夏の日本海」
...鶸茶(ひわちゃ)にけまんを浮かせたあの厚手の吉野...
久生十蘭 「猪鹿蝶」
...再び思いも浮べざりしに...
福田英子 「妾の半生涯」
...なる程それは水に浮かんでゐる物体の渦巻に巻き込まれる難易の法則に適(かな)つてゐるといふことを説明してくれましたが...
エドガア・アルラン・ポオ Edgar Allan Poe 森林太郎訳 「うづしほ」
...たえず淋しそうな微笑を浮かべ...
林不忘 「若き日の成吉思汗」
...中村正直(まさなお)訳の西国立志篇を読んだか読まぬかはまだ聞いた事がないが、いずれにしても杉山茂丸事、其日庵主(きじつあんしゅ)の智情意を培(やしな)った精彩が、右に述べたような漢学一(ひ)と通りと、馬琴、為永、経国美談、浮城物語、西国立志篇程度のもので、これに、後年になって学んだ義太夫の造詣(ぞうけい)と、聞き噛り式に学んだ禅語の情解的智識を加えたら、彼の精神生活の由来するところを掴むのは、さまで骨の折れる仕事ではあるまい...
夢野久作 「近世快人伝」
...更に附近の溝渠(こうきょ)中に浮みおる塵芥の下より...
夢野久作 「暗黒公使」
...いつも漠然としてしまうその最後に浮んで来る想念は...
横光利一 「旅愁」
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