...渠は自分で浪費するのも割り合に多いと思つたから...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...生産に直接関係なき議論のために貴重(きちょう)な時間を浪費することをやめられたい」長官「ああ...
海野十三 「諜報中継局」
...手ぎわの悪いために立派なお茶を全く浪費するものこれである...
岡倉覚三 村岡博訳 「茶の本」
...あまりに多くの時間と精力を浪費することは...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...浪費するばかりで殖やすことを知らない人なので...
谷崎潤一郎 「細雪」
...もともと派手を競うのは持ち前の負けじ魂に発しているのでその目的に添(そ)わぬ限りは妄(みだ)りに浪費することなくいわゆる死に金を使わなかった気紛(きまぐ)れにぱっぱっと播(ま)き散らすのでなく使途を考え効果を狙(ねら)ったのであるその点は理性的打算的であったさればある場合には負けじ魂がかえって貪慾(どんよく)に変形し門弟より徴(ちょう)する月謝やお膝付(ひざつき)のごとき...
谷崎潤一郎 「春琴抄」
...浪費そのものよりも浪費する心が我慢しきれなくなる...
種田山頭火 「其中日記」
...オネーギンが華やかな社交界で青春を浪費するダンディぶりを叙したくだりで...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「決闘」
...貴重な時間を浪費するのかと...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...もう浪費することもなく...
豊島与志雄 「道化役」
...酒色に金を浪費することは厭わないが...
豊島与志雄 「無法者」
...政府の方では強制し徴収するために多くの金を浪費する...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...すると妻はその方に心を奪われ、貨幣の取り扱いに熱中し、指に緑青(ろくしょう)を染め、折半小作人や請作人を仕込み、代言人をよび、公証人を指揮し、弁護士をわずらわし、法官を訪れ、裁判を起こし、証書を作り、契約を書かせ、得意になり、売り、買い、計算し、命令し、約束し和解し、契約し取り消し、譲歩し譲与し還付し、整理し、混乱させ、蓄財し、浪費する...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...金を浪費することの無邪気な悦びと...
原民喜 「滑走」
...彼等は持つことが出来るものを浪費することで...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...人間は進歩のために自身を最大に浪費するかと思えます...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...一方には無駄な贅沢(ぜいたく)即ち酒道楽や女道楽に浪費する金銭を節し身分不相応の下駄や帽子に外見(みえ)を張るような事を制して金銭を貯蓄し...
村井弦斎 「食道楽」
......
若山牧水 「樹木とその葉」
便利!手書き漢字入力検索